今回は『Hollow Knight(ホロウナイト)』のゲームレビューになります。
「Team Cherry」というオーストラリアのインディーズメーカーが作っているのですが、完成度が恐ろしく高く、ゲームボリュームも大作RPG並みです!
表題にもありますが、可愛い見た目とは裏腹に、非常に高いアクションスキルを必要とするゲームでした。
個人的には、
メトロイドヴァニア×ソウルシリーズ=ホロウナイト
という印象を受けました。
「メトロイド」と「キャッスルヴァニア(悪魔城ドラキュラ)」のゲームシステムを併せ持ったゲームのこと。
メトロイド▶”ダンジョン探索型2Dアクションゲーム”
キャッスルヴァニア▶”ステージクリア型の2Dアクションゲーム”
「メトロイドヴァニア」と呼ばれ始めたのは「悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲」リリースの時。これまでの「悪魔城ドラキュラシリーズ」から、仕様を大きく変え”悪魔城という広大な城を探索しながらクリアを目指す”スタイルに変更。これが、メトロイドのゲームシステムに似ていたため「メトロイドヴァニア」という言葉が生まれた。
「フロムソフトウェア」が手掛ける高難易度アクションゲーム『ダークソウル』等の作品群。他のゲームとは一線を画す高い難易度で、丁寧なチュートリアルもない。とは言え、ただ難しいのではなく絶妙なゲームバランスで成り立っており、その完成度の高さに多くのファンを抱えている。
朽ちゆく王国の物語

『ホロウナイト』のストーリーですが……
可愛いキャラと相反して、結構ダークな物語なんです。
舞台は「ハロウネスト」というムシたちによって栄華を極めた世界。
とある感染病により、「ハロウネスト」は荒廃の一途を辿り滅びを迎えようとしていた。
月日は流れ、ある日、小さな騎士が「ハロウネスト」へと帰還することで物語が動き出す。
というのが、簡単にまとめたストーリーです。
この物語、じつは相当複雑で神話的な要素が強かったりします。
”夢見の守護者”や”封印”・”器”といった言葉が飛び交い、ストーリーも断片的に語られることがほとんど。
とは言え、ストーリーが分からないと楽しめないかといったらそうでもありません。
探索自体が楽しいので、ストーリーそっちのけでプレイすることも◎です。
”色”を極端に制限した「美しい世界」

『ホロウナイト』をプレイした時、真っ先に感じたことがあります。
それは、”エリアによって使う色を極端に制限している”ということです。
上記の画像は「緑の道」というエリアなのですが、いかがでしょうか?
使用されている色が極端に少なく感じますよね。
少ない配色でエリアを表現しているためか、エリア間にメリハリがあります。
このように、探索するエリアを”限られた色”で表現しているということに物凄い新鮮さを感じました。
また、敵の色ですが、ボスも含め「灰色」を基調とした敵が非常に多いです。
これは私の考察ですが、”ハロウネストの滅びの中で、生き永らえたムシ”を表現するため、ネガティブな「灰色」が基調になっていると考えました。
メトロイドヴァニア×ソウルシリーズのゲームシステム

『ホロウナイト』のゲームシステムですが、これが非常に良くできたつくりとなっています。
マップは”エリア開放式”となっており、エリアに存在する地図職人”コーニファー”を見つけて地図を購入し、エリアマップを開放する形になっています。
ただ、そのエリアの未踏破の部分についてはマップは表示されず、探索を進めて椅子(セーブポイント)に座るとそのエリアの地図が更新されます。
次に、デスペナルティですが、これは「ソウルシリーズ」を彷彿とさせる仕様です。
もっと言うなら『bloodbone(ブラッドボーン)』に近いです。
プレイヤーが死亡すると、その場に黒い”思念体”のようなものが残ります。
リスタート後はジオ(お金)がゼロになり、ソウル(MP)を満タンにすることができなくなります。
これをもとに戻すには、再度死亡した場所まで行き、”思念体”を倒すとジオもソウルも元に戻ります。
”思念体”は2~3撃で倒せますが、足場の悪い場所ではシビアなコントロールを要求されるので、案外苦戦することもあります。
また、プレイヤーは「チャーム」を装備することで能力を強化出来ます。

各チャームには「使用コスト」があり、決められた「スロット数」に応じてチャームを複数装備出来ます。
基本的には「探索向け」「ボス戦向け」のチャームがあるので、それぞれの場面に合わせて使い分けると良いです。
苛烈な難易度(ボス編)

先にボス戦の感想ですが……
とにかく(ボスが)強い!
この一言に尽きます。
ボスが強いと感じた理由は3つあります。
- 「防御」が無い
- 遠距離(飛び道具)攻撃が苛烈
- 予備動作から攻撃に移るまでが速い
「防御」が無い
『ホロウナイト』は『ブラッドボーン』と同様に「防御」がありません。
そのため、ボス戦では動き(パターン)を”見切る”能力が不可欠になります。
ただ、それだけでは勝てません。
遠距離(飛び道具)攻撃が苛烈
多くのボスは遠距離攻撃を多用してくるのですが、これがかなり苛烈です。
とあるボス戦では、「腕からレーザー照射+上空から複数レーザー照射」という極悪仕様のボスもいます。
遠距離攻撃をかいくぐっても敵の攻撃の頻度が高いため、「ボスに攻撃を当てる」こと自体に危険を伴うことが多いのも特徴的です。
予備動作から攻撃に移るまでが速い
個人的には、これが一番ツラかったです。
ボスが攻撃を行う前には”予備動作”があるのですが、”予備動作”から攻撃に移るスピードがかなり速いです。
そのため、「この攻撃が来る!」というのはわかるんですが、回避行動が間に合わないことが多々あります。
「動体視力」と「指先の反射神経」がかなり必要になるので、ボス戦前は心を落ち着かせて臨むことが多かったです。
苛烈な難易度(探索編)

『ホロウナイト』の一番メインとなる探索。
これも一筋縄ではいきません。
広大なマップに配置される敵は嫌らしいものが多く、慣れるまでは簡単に進めません。
特に「これはやられた!」と思ったのが、
- 罠(トラップ)
- ファミコン並みのコントロール操作
です。
【罠(トラップ)】
罠は「頭上からの落石」と「落とし穴」が多いのですが、これがほぼ気付きません。
周りの風景にほとんど同化しているため、よほど注意深く見ないと分からないんです。
探索の後半になるほど罠は巧妙になり、連続してダメージを喰らってしまう様になります。
いわゆる「初見殺し」要素が強いので、ここでストレスを感じる人もいると思います。
【ファミコン並みのコントロール操作】
これは度肝抜かされました。
「こんなミリ単位のコントロールを要求されるは、ファミコン以来だ!」
と、一人で唸っていました。
これは一例ですが、下記のような道のりも存在します。

一見簡単そうに見えますが、ジャンプするタイミングや高さを調節しないと簡単に渡れない仕組みとなっており、更にこれに敵がいたりするので、思った以上に難しいです。
こういったギミックが多数存在するので本当に気が抜けません。
コントローラーを持つ手が震えたりします。
難しいのに止まらない。むしろ、時間を忘れて没頭する!

このように、探索にしろボス戦にしろとにかく難しいのですが、なぜか時間を忘れて没頭してしまう”中毒性”があります。
この要因の1つとして「リトライの容易さ」があります。
『ホロウナイト』はファストトラベルのような機能以外は、ほとんどロード時間がありません。
たとえ道中で死んだとしても復帰が一瞬で終わる為、気持ちが折れにくく「あと1回だけ」が何度も続きます。
更に、もう1つの要因として「圧倒的に広く、自由度の高いマップ」の存在があります。
1つのエリアの攻略が難しいと感じたら、他のエリアから攻略すればいいのです。
しかも、そんなときに限って「うそ!この道とココが繋がってるの?」という隠し通路や、ショートカットを発見することが多いので折れかかった心がもとに戻るんですよね。
これが絶妙なんです。
自由度の高さと、発見の喜びを存分に味わえるからこそ、探索が終わらない。
だからこそ、たとえ難易度が高くてもチャレンジしてしまう”高い中毒性”があります。
大作RPG並みのゲームボリューム

更に驚きなのが『ホロウナイト』のゲームボリュームです。
とにかくボリュームがハンパじゃありません。
私がクリアにかかった時間が、約39時間。
ノーマルクリアでこの時間です。
ここから真エンディングを見るためにやり込みを行うと、更に数倍の時間がかかるといわれてます。
もはや大作RPG並みか、それ以上のゲームボリュームです。
総評
私自身、『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』や『ブラッドステインド』といった”メトロイドヴァニア”系のゲームをプレイしてきましたが、『ホロウナイト』も素晴らしいゲームでした。
特に「探索」という面においては、ずば抜けた出来栄えです。
ファミコン時代からゲームをプレイしている人は、シビアなコントロールに懐かしさを覚えるでしょう。
また、最近ゲームを始めた人はシンプルに見えて奥深いゲームシステムのギャップに驚きを感じるかもしれません。
高い難易度ではありますが、やり応えは十二分にあるので是非とも皆さんに遊んでほしいゲームです。
以上、『ホロウナイト』のレビューでした。

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