「Lies of P(ライズオブP)」レビュー(感想)|ピノキオの世界に「ソウルライク(フロムゲー)」が混ざってしまった強烈難易度アクション

Lies of P

満足度9.0/10点満点

今回は『Lies of P』のレビューになります。

噂には聞いていると思いますが、このゲーム相当難しいです。

目次

ピノキオの世界をダークに彩る物語

ダークファンタジー版『ピノッキオの冒険』

『Lies of P』を直訳すると「Pの嘘」となりますが、このPとは主人公であるピノキオのことをさします。

そう、このゲームの主人公はピノキオであり、『ピノッキオの冒険』の話をモチーフとしたゲームなんです。

……が!

その世界観たるや、もはや『ブラッドボーン』のような不気味さに溢れた非常に暗い世界観になってます。

それもそのはず、『Lies of P』は『ソウルシリーズ』の影響をモロに受けた作品なんですよ。

特に『ブラッドボーン』の世界観は色濃く反映されたつくりになっています。

また、ピノキオの”嘘によって紡がれる物語”が『Lies of P』が醸し出すダークな世界観と非常にマッチしており、いい意味で”不気味”なんですよね。

ピノキオとソウルシリーズ。

一見混じりそうもない2つが、混ざる事で起きる化学反応が最高です。

ゲームシステム

それでは『Lies of P』のゲームシステムを簡単に説明しましょう。

基本はソウルシリーズ

基本システムは『ソウルシリーズ』と似ている

基本的に『Lies of P』は『ソウルシリーズ』に似たゲームシステムとなってます。

敵を倒すと「エルゴ」を取得し、エルゴは経験値とお金の役目を果たします。

レベルは各ステータスごとにレベルを上げるシステムであり、装備重量による回避性能の違いや、ソウルロストの仕組みもあります。

そのため、『ソウルシリーズ』をプレイしている人(私も)からすると「『ソウルシリーズ』にかなり寄せた作品だ」ということは一目瞭然なので、『ソウルシリーズ』に慣れた人はかなり遊びやすいと思います。

緊張感溢れるガードリゲインシステム

ガードリゲインシステムが面白い

また『Lies of P』には『ブラッドボーン』と似た「ガードリゲイン」というシステムがあります。

『Lies of P』では、防御(L1ボタン)する事は可能ですが、割合でダメージを喰らいます。

この防御中に喰らったダメージは、敵を攻撃することで回復することが出来るんです。

リゲインシステムは『ブラッドボーン』の特徴的なシステムでもありますが、これと似たことが『Lies of P』で出来る事になります。

また、敵の攻撃が当たる寸前でガードすると「ジャストガード」となり、ダメージゼロでガード成功となります。

後述しますが、これ、メチャクチャ大事です。

『SEKIRO』と似たスタッガー状態システム

HPゲージが白くなる「スタッガー状態」

更に『Lies of P』には『SEKIRO』の体幹ゲージと似た仕様のスタッガー状態があります。

※便宜上「体幹ゲージ」と呼ぶことにします。

これは『SEKIRO』と一緒で、攻撃を与えたり、ガード・ジャストガードを行うことで上昇します。

ただし、敵の体幹ゲージは見えません。

ある程度敵の体幹ゲージが溜まると敵のHPゲージが”白く”なります。

このときに溜め強攻撃を当てると、敵がダウンしスタッガー状態になり、この間は”致命の一撃”を敵に与えるチャンスとなります。

『SEKIRO』は忍殺でトドメとなるのですが、『LiesofP』はトドメは刺せませんが、大ダメージチャンスになるわけです。

ブレードと柄によって性能が変わる武器

多種多様な組み合わせが出来る武器調合

このように『ソウルシリーズ』に似たシステムばかりと思われると思いますが、『Lies of P』独自のものもあります。

それが「武器」です。

『Lies of P』の武器は「ブレード」と「柄(つか)」の2種類で構成されています。

「ブレード」と「柄」は、基本セットで入手しますが、この2つは分解が出来、他の武器と付け替えが可能。

また、「ブレード」と「柄」には固有の技が存在するので、自分のスキルに合わせた組合せも作れます。

攻撃モーションは「柄」に依存するので、その点も頭に入れておくと尚良しです。

武器が増えれば組合せのバリエーションも増え、より自分好みのカスタムが可能なので、凝り始めるとあっという間に時間が過ぎてしまいますw

“ジャストガード”が非常に重要となる超高難易度

Lies of P_14
ジャストガードがめちゃくちゃ重要

『Lies of P』は『ソウルシリーズ』と『ブラッドボーン』と『SEKIRO』を全て混ぜ込んだ”闇鍋”感溢れるゲームですが、肝心の難易度はどうでしょうか?

実際にクリアまでプレイした私の感想を申し上げるとすれば…

恐ろしく難しい!

というのが率直な感想です。

雑魚敵はそうでもないのですが、敵の配置が結構嫌らしく、物陰からの奇襲や数による暴力もあり一筋縄にはいきません

更に、輪をかけて難しくなるのがボス戦です。

前述で「ジャストガードが大事」と話しましたが、これがボス戦でより際立って重要になるのです。

荒ぶる攻撃とダメージ量はボス戦ならではですが、なによりダメージ量がエグいので必然的にガードを多用する「待ちの攻撃姿勢」になるわけです。

ただ、ガードしたところでダメージは蓄積されるので結局やられるのを待つだけになるんですよ。

そうなると、ガードしてもダメージを受けないジャストガードが死ぬほど大事になるので、ボスの荒ぶる多彩な攻撃モーションを体で覚えなければいけません。

プレイヤー側が一方的な攻めに転じるスキがほとんどないため、我慢する(あるいは体に刻み込んで覚える)時間が長いんです。

更に、構えから攻撃の”間”を意図的に遅らせたり(極端に速くなる)する「ディレイ」もかなり多く、簡単にジャストガードさせてくれません。

とにかく一筋縄にはいかず、数え切れないほどのリトライを繰り返すので、それが苦痛になっていくと心が折れそうになるんですよ。

これが、このゲームが非常に難易度が高いと言われる理由なんだなと感じました。

Lies of P_08
「LIE OR DIE」の画面を嫌という程見ることになります

ただし、救済措置もあります。

『Lies of P』では『ソウルシリーズ』と同様にボス戦手前でプレイヤーと共闘を行う「助霊」を召喚することが出来ます。

この助霊が結構タフ。

ボスの強力な攻撃をかなり長い時間持ちこたえてくれます。

そのためか、助霊を呼ぶとボス戦がかなりヌルい難易度になるので、どうしてもダメだと思ったら召喚しましょう。

助霊を呼べばかなり楽になる

気になった点

ここからは気になった点を2つだけ紹介します。

ボス戦のリトライがややダルい

リトライがややダルい

『Lies of P』には『ソウルシリーズ』の篝火と同じ役割を果たす”スターゲイザー”というチェックポイントがあります。

攻略の要所要所でバランス良く配置されているのですが、ボス部屋前のスターゲイザーが少し遠く感じました。

また、『Lies of P』はPS5でも珍しくロードが少し長いです。

それもあって、ややダルさを感じることがあったので、もう少し短いリーチだったら良かったです。

武器調合

武器調合でアクションが変わるが…

『LiesofP』の目玉とも言えるシステムの「武器調合」。

「ブレード」と「柄」の組合せで攻撃のバリエーションを変えるしですが、正直あまり必要性を感じませんでした。

毎回苦戦するボス戦で、私も様々な組合せを試しました。

火力はあるけどリーチが短いから、突進攻撃型の柄に組合せたりと…。

これはこれで良かったのですが。どうしても火力が落ちてしまうパターンが多かったように思います。

結果「この武器のこの火力が欲しかったのに!」と思うことが多く、最終的には組み換えはしなくなりました。

ただ、非常に面白いシステムなのは間違いなく、私の組合せ方法が悪かっただけかもしれないので。満足されている方のほうが多いかも知れません。

総評

想像以上に面白かった!!

正直なことろ、『Lies of P』はあまり期待していなかったんです。

いまや、『ソウルシリーズ』や『フロムゲー』に似た作品は数多く存在します。

『ソウルライク』と言えばそうかも知れませんが、ただ難しくしただけの作品や、バランスが悪い作品もありますよね。

『Lies of P』はその類かも知れないという不安があったんです。

もちろん、実際にプレイして荒削りに感じる部分はありますよ。

けど、想像以上に作り込まれており、のめり込めた作品でもありました。

特にボスを倒した時の達成感は脳汁ドバドバものです。

かなり難しいですが、オススメのアクションゲームなので、恐れる事なくプレイして欲しい作品です。

続編を期待せずにはいられないほとハマりました。

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