「ソルトアンドサクリファイス」レビュー(感想)|前作の成功体験に縛られず、あえて挑戦した”攻めた続編”

ソルトアンドサクリファイス

満足度6.0/10点満点

今回は『ソルトアンドサクリファイス』のレビューになります。

前作から変わらない点もありますが、大幅に変更が加わった部分については、結構評価が分かれた印象があります。

目次

「ソルトアンドサンクチュアリ」の続編

『ソルトアンドサクリファイス』は、『ソルトアンドサンクチュアリ』の続編で、いわゆる「ソウルシリーズ」の影響を色濃く受けた作品であり、”高難易度アクションゲーム”の部類にあたります。

「ソウルシリーズ」が3Dアクションに対し、「ソルトアンドサンクチュアリ」は2Dアクションで、装備重量ややられたら経験値を落とす”ロスト”の概念もあります。

アクションに独特のクセはあるものの、その高い完成度から「2D版ソウルシリーズ」と名高い異名を持つゲームとして人気を博していました。

その「ソルトアンドサンクチュアリ」の続編が6年振りにリリースされました。

基本的なゲームシステム

基本的なシステムはほぼ変わっていません

基本的なゲームシステムは前作とあまり変わっていません。

ステータスは前作とほぼ一緒で、武器や防具などには重量があり、重さによってローリングの性能が変わります。

スキルツリーも前作と一緒。

レベルアップ時に取得するスキルポイントを消費して、攻撃力や体力をアップしたり、装備できる武器のランクを解放したりと、自分好みのステータスにカスタマイズできます。

前作同様、広大なエリアを探索しながら進む要素も引き継いでおり、探索する楽しさもあります。

スキルツリーも健在

魔導司狩り

魔導司の討伐がメインとなる

『ソルトアンドサクリファイス』は、「各地に存在する”魔導司”を探し、その魔導司を討伐すること」が主な目的となります。

魔導司討伐の依頼を受けると、対象エリアに魔導司が出現。

ある程度ダメージを与えると逃げます。

このやり取りを何回か繰り返すと、固定の位置で出現するようになり、ボス戦となるわけです。

どこかモンハンっぽい印象を受けますね。

この魔導司ですが、種類も豊富で、序盤からかなり強く、猛威を振るいます。

しかもこの魔導司、一度討伐しても復活します。

中には魔導司同士でつぶし合う光景も見られることも。

では、何故魔導司が復活するのか?

それが次に述べる「前作から最も大きく変わった点」に繋がります。

魔導司は倒しても復活する

前作から最も大きく変わった点

前作から最も大きく変わった点として、

先に進む為にちょっとしたマラソンを要する

ことが挙げられます。

今作では、「免罪の谷」という拠点を中心に様々なエリアにワープしてから探索するスタイルになっています。

エリアはかなり広大なのですが、様々な場所で”とある足止め”をくらいます。

というのも、先に進むための扉が至る所で封印されており、その封印を解くためには「ボスがドロップする”心臓”が必要になる」のです。

封印により足止めされる…

先に述べたように『ソルトアンドサクリファイス』のボス(魔導司)はかなり特殊で、討伐しても復活します。

この魔導司を倒すとアイテムをドロップするのですが、そのアイテムの中に”〜の心臓”というのがあるんですよ。

この心臓のドロップ率は、だいたい50%。

つまり…

先に進むには”ボス”マラソンが必要

ということになるわけです。

これが一番変わった点であり、一番評価が割れた点でもあります。

名を持つ魔導司がドロップする心臓が必要

実は「序盤」が一番難しい?

魔導司を倒すほどエリアに魔導司が溢れる序盤がキツイ

「2D版ソウルシリーズ」と謳われた前作『ソルトアンドサンクチュアリ』。

その続編となる今作の難易度について、私がプレイした実感は以下の通りです。

全体的な難易度は、おそらく前作「ソルトアンドサンクチュアリ」の方が上だと思います。

ただし、序盤の難しさは今作「ソルトアンドサクリファイス」の方が圧倒的に上でしょう。

というのも、前述したマラソンが結構キツイからです。

序盤のボスというのは、まだ慣れていないのもあり、どうしても苦戦しますよね。

この苦戦したボスでマラソンをしないといけないので、結構面倒くさいです。

また、序盤はレベル上げも武器・防具の強化もあまり行うことが出来ません。

そのため、自分のプレイスキルを上げるしかないのですが、ソルトシリーズ独特の”理不尽さ”があるため、心が折れやすいと思います。

つまり、「最初が大変」なんです。

強化することがポイント

名を持つ魔導司を倒すと武器・防具が購入可能に。それをしっかり強化することが重要

では、この難易度を乗り越えるにはどうすればいいのでしょうか。

それはズバリ

武器・防具の強化を最優先とする

これに限ります。

というのも、『ソルトアンドサクリファイス』は強化による恩恵がかなりデカいです。

強化レベルを1上げるだけで、各ステータスが結構上がるんですよね。

特に、序盤は防具の強化をオススメしたいです。

序盤は敵の攻撃を数発食らうだけで、すぐやられるほど弱いです。

特に、魔導司などのボス戦はそれが顕著で、あっという間にやられるでしょう。

ここは騙されたと思って、防具を強化してみてください。

被ダメージがかなり減るハズです。

被ダメージ量が減れば、それだけ長く戦えてパターンを掴みやすくなります。

パターンを掴めば、攻撃を受けない頻度も増え、自分の攻撃を与えるチャンスも増えます。

結果、攻略がかなりスムーズに進む…ハズ。

もし、行き詰まったら試してほしいです。

気になったことろ

コツを掴めばかなり楽しくなる今作ですが、気になった点もあります。

ファストトラベルが…

ファストトラベルが無い

前述したように、今作では「拠点を中心としたエリア編成」になっており、討伐エリアにワープして探索を行うのですが、実はエリア内で繋がるファストトラベルポイントがありません

途中「オベリスク」と呼ばれる回復を中心としたリスポーンポイントはありますが、オベリスク同士を行き来できるようなシステムでは無いのです。

そのため、レベル上げや武器強化・アイテムの購入などは、一度拠点に戻る必要があり、再度探索を進める際にはそのエリアの最初から探索をやり直さなければいけません

これが非常に面倒くさいです。

テンポよく探索を進めていても、プレイヤーを強化するために拠点に戻って、再度行き着いた場所まで進むのが結構シンドイ。

強化した分進みやすくはなるものの、手間を感じることが多々あります。

どうしても前作と比較してしまう

前作のようにグイグイ進めるタイプではない

私もそうだったんですが、今回の続編は「前作を踏襲しつつ、さらにパワーアップした広いエリアを探索出来るものだ」と期待をしていました。

しかし、ふたを開けて見ると「システムは一緒だが探索方法がかなり面倒」という印象がかなり強かったです。

いわゆるメトロイドヴァニアのような未開のエリアをグイグイと進む感覚でいると面食らいます。

ただ、キツイ序盤を超えるとかなり楽になります。

ここからの魔導司狩りと探索が結構面白い!

やればやるほどハマっていくスルメゲーのような面白さがあります。

ゲームボリュームも結構あり、これが2,000円くらいで遊べるというコスパの良さが伺えます。

総評

今作はかなりチャレンジした作品だったのは間違いない

最初に話したように、今作『ソルトアンドサクリファイス』はかなり好き嫌いが分かれるゲームだと思います。

ただ、前作の成功体験を受け継がずに、新たなかたちに挑戦することは中々出来ることではありません。

今作で得た体験は必ず”次”に生かされると思います。

それが『ソルトシリーズ』の新たな続編となればなおさらです。

今作はかなりクセがあります。

けど、そのクセにハマっていく人も多かったハズ。

何よりコスパ抜群なので、軽い気持ちでプレイしてみることをオススメします。

『ソルトアンドサクリファイス』はダウンロード専売のゲームです。

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