今回は『PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット』のレビューになります。
プレイステーション5の周辺機器として発売されたヘッドセット。
この記事では
- 実物の画像とサイズ感
- 本体の特徴
- 実際に使用して感じたメリット・デメリット
- PS5/PS4のゲームで聞き比べ
- このヘッドセットは”買い”なのか?
を中心に紹介していこうと思います。
内容物とサイズ感
まずは内容物から行きます。
同梱されているのは
- ヘッドセット本体
- ワイヤレスレシーバー
- USBケーブル(type-A:type-C)
- 音声ケーブル(3.5mmAUX)
- ガイドブック2枚
以上になります。
実際に耳を覆うヘッドセット本体のイヤーパッド部分について細かく見ていきます。
イヤーパッドはかなり厚みがあり、耳の後ろ部分は3㎝・手前部分は2.5㎝と厚さが違うのも特徴的です。
また、イヤーパッドの外径は9㎝・内径は5.5㎝とコンパクトにまとまっているように感じます。
特徴
では、『PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット』の特徴を見ていきましょう。
3Dオーディオ
『PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット』は、PS5の3Dオーディオを再現するようにチューニングが施されています。
3D…つまり、音を上下左右から立体的に聞こえるようにチューニングすることで、あたかも”その場に居る”ような臨場感を味わうことができます。
これについては、後述する「音のバランスと3D音響について」の部分で深く掘り下げていきます。
遅延が無い(Bluetoothではない)
また、『PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット』はBluetoothではありません。
専用のレシーバーを介して無線通信を行うため、電波干渉というものが存在しないのです。
そのため、「音の遅延」というものが存在しません。
ゲーム内で起こったアクション音等がそのままダイレクトに遅延なく出力されるので、音が遅れて聞こえるといったことは皆無です。
ノイズキャンセリング機能付きマイク
『PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット』は1万円という価格でありながらノイズキャンセリング機能がついています。
ノイズキャンセリングとは、外部音を打ち消す機能のこと。
これをマイク部分に搭載することで、チャットで話す声にノイズが混じらずクリアな音声が届く仕組みです。
デザインが◎
あとはデザインです。
PS5の本体同様、シンプルかつ近未来的なフォルムに美しさを感じます。
ゲーミングヘッドセットて派手なイメージがありますが、それと真逆のデザインを取ったことでその美しさがより際立ちます。
メリット
ここで話すメリットですが、一般的に言われているテンプレ的なメリットではなく、実際に私が使用して感じた部分をメリットとして挙げています。
設定不要。すぐ使える
当たり前といえば当たり前ですが、ヘッドセットを使用するにあたって難しい設定等はありません。
レシーバーをPS5本体に差し、ヘッドセット側にある電源を入れればすぐに使えます。
また、環境によると思いますが、ヘッドセットの電源を入れるとテレビ側の音声出力が自動的にヘッドホン出力に変わるみたいで、テレビ側の音声を切り替える必要がありません。
ヘッドセットの電源を切れば、自動的にテレビ側の音声出力もONになるので手間もかかりません。
【私のテレビ音声出力環境】テレビの音声出力をサウンドバー(HT-X8500)から出力。
バッテリー残量やボリューム等を画面上で確認できる
地味にうれしいのが、PS5と『PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット』を接続することで、バッテリー残量や音のボリューム等の情報が画面で確認できること。
さすがPS5純正ヘッドセットといったところです。
特に、バッテリー残量やチャットのON/OFFは、純正品以外だとヘッドセット本体側でしか確認できないので非常に役に立つと思います。
バッテリーの駆動時間が長い
『PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット』のバッテリー駆動時間は最大12時間。
1万円弱のヘッドセットでこれはかなり長いほうだと思います。
また、『PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット』には付属で3.5mmAUXケーブルがついています。
これを使うことで有線として使用できるのも嬉しいところです。
デメリット(1つだけ)
『PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット』を使用するなかで「これはちょっとキツイな…」と感じたのは1つだけです。
耳の痛み(イヤーパッドの大きさ)
それは、「イヤーパッドの大きさ」。
内径が小さいため(約5.5㎜)か、長時間プレイすると痛みを感じました。
おそらく、それもあってイヤーパッドのクッションに厚みを持たせることで痛みを緩和させる仕様にしたんだと思いますが、2時間くらいで一度外したくなります。
まあ、長時間ぶっ続けでプレイをするという状況はそんなにないし、こまめに休憩を入れれば大して気にならないので大したことではないんですが、強いて挙げればそのくらいです。
音のバランスと3D音響について
ここでは音のバランスについて少し深堀りしていきます。
この『PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット』ですが、音のバランスが非常に良いと感じました。
ヘッドセットやイヤホンて、良くも悪くも”個性”があるじゃないですか。
例えば、「低音に強い」や「ボイス・効果音がよく聞こえる」など。
私の中では下図のようなイメージなんです。
ところが『PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット』で感じた聞こえ方は…
つまり「どこか突き抜けた部分も無ければ、劣る部分も無い」という感じです。
ある意味個性が無いという捉え方になりますが、これが3Dオーディオの再現にバツグンに良いと思います。
360度から音を認識できる3D音響において位置把握はかなり重要。
これが、BGMやボイスに掻き消されるようなことがあればその効果は無くなりますよね。
こういったことを考慮してすべてが均一に聞こえるようにセッティングしたのではないかと考えます。
そのため、FPSの様な「足音(効果音)に特化したヘッドセット」などを求める人からすると物足りなさを感じるかもしれません。
あくまで「すべてがある程度高い水準で均一化されたヘッドセット」が『PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット』だと思います。
実際にPS5のゲームで音の聴き比べ(ついでにPS4も)
実際に『PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット』を使って聞き比べを行ってみました。
プレイしたゲームは
- 『デビルメイクライ5SE』
- 『デモンズソウル』
- 『バイオハザードヴィレッジ』
- 『R-TYPE FINAL2』
- 『ニーアレプリカント』
- 『テトリスエフェクト』
以上の6作品です。
PS5の作品はやはり凄まじかったです。
『バイオハザードヴィレッジ』ではドミトレスク夫人が徘徊している際に「上の階の左側から来ている!」というのが手に取るように分かり、かなりの恐怖を感じました。
『デモンズソウル』も敵の音を空間として認知できますが、一番驚いたのはパリィの音の迫力。
「ズシン!」と響き渡るような音の広がりが凄いです!
また、ダッシュしている時に「ハァハァ…」という息切れを起こしている事に初めて気づきました。
『デビルメイクライ5SE』は、もともとBGMが強めに出ている作品なので「ヘッドセットの恩恵をそれほど感じないな」というのが正直な感想です。
PS4のゲームもいくつかプレイしましたが、迫力は増すものの、位置を感じる様な事はありませんでした。
このように聞き比べを行うことで、改めて3Dオーディオの凄さを実感しました。
『PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット』は”買い”なのか?
『PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット』のメリット・デメリット・聴き比べを行ってきましたが、最終的に
このヘッドセットは”買い”なのか?
ということについて…。
結論を言えば
(高価な)音響機器がなければ”買い”
です。
そもそも、これだけの機能を持ったヘッドセットが1万円くらいで買えること自体コスパが良すぎます。
ただ、自分のゲームの音響環境で「サウンドバー(立体音響機能付き)を持っている」「高価なヘッドセットを持っている」など設備が整っている人は、買う必要は無いように感じました。
多分、そこまで揃えている人は、音にかなりのこだわりを持っている人なので、良くも悪くも均一化されたこのヘッドセットに魅力を感じないかもしれません。
とは言え、自分の持っているヘッドセットに不満を持っている人は試す価値があると言ってもいいでしょう。
それほど3Dオーディオの体験は格別なものになると思います。
総評
性能も良く、コスパも良い『PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット』ですが、当初はかなり入手しづらい状況が続いていました。
最近(2021年5月末)では、ECサイトや店頭での入荷も増え比較的買いやすくなっているように感じます。
新しいハードで、新しい体験をアシストする『PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット』。
今回のレビューが検討材料になればと思います。
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