今回は『ヴァルキリーエリュシオン』のレビューになります。
『ヴァルキリーシリーズ』は『ヴァルキリープロファイル』が本筋になりますが、今作『ヴァルキリーエリュシオン』はいわゆる亜種的な立ち位置の作品。
それ故に、今作は賛否も多かった作品ではありますが、個人的には十分楽しめた作品でした。
ゲームシステム
ステージクリア型のアクションRPG
『ヴァルキリーエリュシオン』のゲームシステムですが、いわゆるステージクリア型のアクションRPGとなっています。
攻略するステージは、そこまで広くなく結構コンパクトにまとまっており、寄り道要素もあまりありません。
その為、アクションゲームと言っても、難易度は高くなく、かなりサクサクと進められます。
実際、私は難易度ハードでチャレンジしましたが、難しさを感じる場面はほとんどありませんでした。
とにかく敷居を低くして、万人が遊び安い難易度に調整されていると思います。
スピーディーでコンボが容易に繋がる爽快感あふれるバトル
とはいえ、アクションが中心となるこのゲーム。
思った以上に爽快感があります。
いわゆるモッサリ感が無いんですよね。
キャラクターは機敏に動きますし、遠くにいる敵には”ソウルチェイン”というシステムで、すぐに接近も可能。
敵の攻撃を弾くパリィの受付時間もかなり長めなので、あまり焦ることなく攻撃が出来ます。
スピード感あるバトルだけど、ある程度落ち着いて行動は出来る。
これは良いです。
また、敵に連続して攻撃を当てるとコンボが発生しますが、これが気持ち良いくらい繋がります。
序盤でも200〜300コンボは当たり前のように出ますし、後半になれば600〜900というコンボも出せる様になります。
シンプルにコンボが繋がるのって、気持ち良いんですよね。
無双してる感が出て楽しくなるんです。
エインフェリアとの共闘でわちゃわちゃ感が◎
さらに輪をかける様に楽しいのが、エインフェリアによる召喚攻撃。
エインフェリアは、AIによる味方の援護攻撃で、それぞれに強力な攻撃や属性を持ってます。
召喚する時間は、15秒、30秒、60秒とカスタマイズが可能。
さらに、主人公ヴァルキリーの特定のアクションで自動召喚追撃も出来るので、攻撃の幅がメチャクチャ広がるんです。
プレイ出来るのは1人ですが、3人まで召喚可能なので、ワチャワチャと敵との混戦を楽しむことも出来ます。
シンプルな装備、スキル構成
爽快なバトル体験が出来る『ヴァルキリーエリュシオン』ですが、装備やスキルまわりもかなりシンプルです。
まず、武器に関しては数種類しかありません。
ただ、武器レベルは存在し、MAX10までの強化が可能です。
同様に熟練度もありますが、武器レベルも熟練度も簡単に上がっていくので苦労しません。
強化素材はゴロゴロと手に入りますし、ゲームの進行度によって「ここまでしか上げられませんよ」とかなり明確なので、何も気にせずに強くなっていきます。
「防具が無い」というのも『ヴァルキリーエリュシオン』の特徴ですね。
スキル上げだけに専念すれば良いという感じです(そのスキルも上げやすい)。
私は、こういったシンプルなアクションゲームはアリと思っているので、結構印象は良かったです。
逆に言えば、ハクスラ系のゲームが好きな人は、シンプル過ぎる印象が強いかもしれません。
ゲームボリューム
『ヴァルキリーエリュシオン』のゲームボリュームは、メインクエストだけやれば10時間ちょいでクリアできる程度のボリュームかなと思います。
メインクエストを進める中で、彷徨う魂に話しかけるとサブクエストが解放。
ただ、サブクエストはメインクエストを攻略中にはチャレンジできないので、エピソードクエストをクリア後にチャレンジする形になります。
各サブクエストは、探索と最奥でのボス討伐という流れで、クリアとなりヴァルハラに帰還する感じ。
それぞれに難易度表示もあるので、今やるべきか、後でチャレンジすべきかは明確に分かるようになっています。
サブクエストまですべてやっても大体20時間くらいのボリュームなので、結構コンパクトに仕上がってるなと感じました。
気になったところ
バトル時のカメラワークに難アリ
これはまっ先に感じたことですが、バトル中のカメラワークがあまり良くありません。
なにげにスピード感のあるバトルが展開されるので、カメラが結構激しく動くんですよ。
それはそれで良いんですが、いわゆる「壁際」のカメラワークが…ね。
ドアップになって、何してるか分からない状態になることが多いです。
出来れば、これは調整してほしかったなと思いました。
武器割り当てが少ない
これは個人的な話ですが、『ヴァルキリーエリュシオン』の武器は皆扱いやすくて大好きです。
だからこそ、バトルのテンポを削ぐ事なく、多数の武器のチェンジが出来る様にしてほしかったです。
即座にチェンジ出来る武器が2種類しかなかったので、敵の弱点の武器を装備してない時は、一旦メニュー画面を開いて装備する必要があるんですよね。
これはちょっと面倒でした。
あと、このゲームではアイテムを使用する機会がほとんどないので、その分を武器割り当てにしてもらえればより楽しいバトルになったとも感じています。
武器ごとの攻撃アクションは大好きだったので、それをもっと活かせる様な作りだったらサイコーでした。
フォトモードは欲しかった
あと、個人的にはフォトモードは実装してほしかったです。
スピード感もあり、無双感もある派手で華のあるバトルのその瞬間をフォトモードで切り取りたかったという想いがあります。
私もそうですが、カッコよくて印象的なシーンはSNSにアップしたくなるんですよね。
それが結構宣伝にもなったりして、より多くの人の手に取ってもらえたかもしれないなんて考えたりもしました。
総評
個人的な総評としては「バトルが楽しい!」という感想につきます。
もちろん、ゲームボリュームやバトルシステムについては「あと一歩!」と感じた部分はあるのは事実ですが、『ヴァルキリーシリーズ』初のアクションゲームとしてはこれで良かったのかなとも思っています。
『ヴァルキリーシリーズ』は『ヴァルキリープロファイル』が主流ですからね。
亜種感はしっかりと出せた作品だと思いました。
コメント