今回は「祇(くにつがみ)」のレビューになります。
このゲーム、思った以上に面白いですよ!
ユルさが味になるタワーディフェンス
正直なところ、こういった「タクティカル型のタワーディフェンスゲーム」は”玄人好みのゲーム”という印象が強いと思います。
実際、私もそうでしたし、購入する予定はありませんでした。
ただ、古来の日本が持つ物の怪の「禍々しさ」が妙に気になって「買ってみるか…」と手を出したに過ぎません。
所謂、ビジュアルから入ったかたちです。
あるあるかも知れませんが、こういう気持ちでプレイしたゲームが面白いんですよねw
「祇(くにつがみ)」もまさに”それ”でした。
あとで詳しく話しますが、このゲームはガチガチのタワーディフェンスではなく、かなりアクションゲームに寄せたタワーディフェンスなんです。
そう。
ユルいんです。
これが遊びやすさにも繋がり、かなり楽しかったです!
実際のゲームの進めかた
では、実際のゲームの進めかたを説明しましょう。
「祇」は”ステージ攻略型”で進めるゲーム進行になってます。
また、一つのステージをクリアするとボスエリアが開放。
「祇」でやることは大きく5つあります。
- 準備(夜への備え)
- タワーディフェンス
- 突破
- ボス戦
- 復興
はじめに
「祇」は主人公である「宗(そう)」と山の巫女である「世代(よしろ)」がいます。
宗は敵を倒すこととは別に「世代を導き、鳥居の穢れを祓わせる」というのが最も重要な役割となります。
そのためか、ゲームオーバーとなる要素は、宗がやられることではなく、世代がやられることでゲームオーバーになるという仕様になってます。
準備(夜への備え)
まず、エリアに入って行うことは
- 日没までに多くの穢れを払いつつ村人を救出し、村人を転職させる
- 世代を鳥居まで導くための道を引く
これが第一目標になります。
穢れを祓うと「結晶」という報酬が貰え、その結晶をもとに村人を転職させます。
最初は村人の職は非常に少ないですが、「弓取り」や「巫女」果ては「陰陽師」など徐々に増えていきます。
また、エリア自体に罠を仕掛けることが出来るので、時間がある限り夜の敵襲に備えていきます。
さらに、結晶は世代を導く道を引くのにも必要となります。
最初は道を引けるほどの報酬も時間もないので、夜に備える準備に集中しましょう。
タワーディフェンス
日が暮れ、夜になると、鳥居から敵が大量に出現します。
この敵は日が昇るまで無限に出現するので、単に倒せばいというものではありません。
日の出中に準備した村人や罠を駆使してひたすら耐えます。
なお、このバトルはターン制ではないので自由に動かすことが可能。
村人は移動の指示のみですが、近くに来た敵は自動で戦います。
とはいえ、はじめに述べたように重要なのは「世代を守ること」なので、深追いはしなくていいです。
突破
一度夜が明けると二日目に入ります。
多分、この頃には結晶が結構貯まっていることでしょう。
この結晶を消費して世代を鳥居まで移動させます。
とはいえ「移動させる」と言っても、世代は踊りながら移動するのでペースはかなり遅いです。
その間に、罠や仕掛けを施してまた夜に備えます。
ちなみに、日が落ちると世代は移動を止めてその場に留まります。
もちろん、そうなると夜明けまで堪え忍ぶ戦いが待っているということになります。
日を重ねながら世代を鳥居まで導き、穢れを払えばステージクリアとなります。
復興
一度クリアしたエリアは「復興」することができます。
例えば、家を修復する場合は村人を5人配置し、指定されたターンを待てば家が修復せらます。
修復すると貴重なアイテムがもらえる事も多いので積極的に復興させましょう。
ボス戦
一つのエリアをクリすると、マップ画面に戻りボスエリアが出現します。
ボスエリアでは、救出した村人たちが待っているので、各々を転職させボス戦の準備をします。
ボスエリアに入るとりを祓い、エリア内に進めばボス戦スタート。
ボス戦はボスを倒せばクリアですが、世代もボスエリアに入るので「世代を守りながらボスを倒す」というかなりユニークなボス戦になります。
そのため、主人公である宗の立ち回りより、村人の効率的な配置がかなり重要になることを頭に入れて臨みましょう。
思った以上にボリュームがある
この手のチャレンジングな新規IPは、ゲームボリュームが比較的少なめな事が多いのですが、「祇」は思った以上にゲームボリュームがありました。
ステージ数も多く、ボス戦もあり、シンプルではあるが村の復興イベントもあります。
また、クリア後には出現する敵の種類も変化し、ミッションも難しくなる「ハードモード」のようなやりこみ要素も。
クリアにかかる時間がだいたい20時間弱で、やり込みが倍くらいの時間をようします。
それでいて、価格も安いのでかなりコスパが良いゲームなのは間違いなしです!
気になった点
気になった点が一つだけあります。
それは、主人公である宗の移動スピードの遅さです。
と言っても、ずっと歩きっぱなしの様な遅さではありません。
時間内に準備して敵を迎え撃つという性質上、急いでいることが多いのです。
「祇」にはダッシュ機能がないので「急ぐ」ということが出来ないので、ダッシュ機能があればイライラすることはなかったかなと思いました。
総評
再度言いますが、このゲームのゲームジャンル的には万人受けするジャンルではありません。
しかし、タクティカルながらもかなり自由度が高く、難易度も控えめ。
複雑に見えるが実際はかなり直感的にプレイ出来るのは非常にポイント高いです。
気軽に遊べるので一度チャレンジして欲しいゲームだと感じました。
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