今回は「CYGNI(シグニ)all guns blazing」のレビューとなります。
いまや数少ない「縦スクロールシューティングゲーム」を現代の技術で復活させたような作品となっています。
縦スクロールシューティングというゲームジャンル
もともと「縦スクロールシューティングゲーム」というゲームジャンルはかなり歴史のあるゲームジャンルになります。
「ゼビウス」や「スターソルジャー」「1943」といったファミコンやアーケードで一世を風靡したゲームジャンルが「縦スクロールシューティング」。
「クリアさせる気ないよね?」と疑いたくなるほどの難易度の高さや、画面を覆いつくほどの弾幕をミリ単位の操作で躱しながらすると攻略するという反射神経と冷製さが問われるじゃでもあります。
時代の流れ、今やほぼ見なくなったゲームジャンルですが、「CYGNI」はその”縦スクロールシューティングゲーム”を現在の技術で蘇らせたとても稀有なゲームになります。
まずは必ず「チュートリアル」をプレイしよう
この「CYGNI」というゲームで最初に伝えたいのは、必ずチュートリアルをプレイしてから本番に臨んでほしいということです。
通常、チュートリアルというのは、ゲームを進行する過程でほぼ必須で学びますが「CYGNI」はチュートリアルは別物として扱われておりゲームの進行内には組み込まれていません。
それゆえにチュートリアルをプレイせずにゲームを始めると、どうやってパワーアップするのか?どうしてすぐにやられないのか?など、分からないことだらけになります。
後述しますが「CYGNI」は結構アグレッシブで戦略が必要となるゲームなのでしっかりチュートリアルで慣れておきましょう。
敵の弾に当たる前提で進めるオフェンシブなゲーム
では「CYGNI」のゲームスタイルについて簡単に説明します。
基本的にシューティングゲームは「敵(の弾)に一撃ても当たると終わり」というシステムが多いです。
ただ、「CYGNI」は
敵の弾に当たる前提で進める
というゲームです。
実際にプレイすると分かりますが、「CYGNI」は敵の数も、敵の弾(弾幕)も凄まじいです。
必ず被弾します。
ただ、「CYGNI」では自機にシールドが張られておりかなり被弾しても大丈夫です。
また、シールドが弱ってきても、補充アイテムがかなりの頻度で出現するので体制の立て直しも容易。
そのため、戦略自体が「いかに被弾しないようにするか」というディフェンシブな攻略ではなく、自然と「被弾覚悟で敵を一掃しながら弾幕を抑えていく」というオフェンシブな攻略になります。
最初は難易度イージーから始めよう
とはいえ、めちゃくちゃ難しいことには変わりありません。
なので、まずは難易度イージーからはじめることを強くオススメします。
難易度イージーでは、敵の数も弾幕もそこまで激しくなく、シールド補充アイテムもたんまり出現します。
さらに、残機が3機あるのでほぼ一発でクリア出来ます。
これで、ステージ構成をある程度覚えれば難易度ノーマルも攻略しやすくなります。
また、獲得したポイントによってホーミングミサイルやドローン配置など自機の強化もガッツリ行えるので、パワーアップした状態で難易度ノーマル以降に臨めるのもかなり大きいです。
難しいけど爽快感と達成感は凄い!
とにかく難しい「CYGNI」ですが、それ故に達成感もひとしおです。
ただ、個人的に「CYGNI」は達成感も爽快感が強いゲームだと感じています。
というのも、画面上をひしめく敵の数が凄いので、その敵をまるで無双するかのようになぎ倒していくのが結構気持ちいいんですよね。
画面上の敵を一掃する「ボム」みたいな武器箱ありませんが、まるでレーサーのような連射機能もあるのでそれも爽快感を際立たせる要素の一つだと思っています。
気になった点
ここで気になった点をいくつかお話しします。
難易度ノーマルでも超難しい!
たしかに、この手のゲームは難しいです。
ですが「CYGNI」は輪をかけて難しいと感じました。
難易度は「イージー」「ノーマル」「ハード」の3段階用意されてますが、「ノーマル」から残機ゼロなので一度やられたらそのステージの最初からです。
後で述べますが、「CYGNI」は一つのステージボリュームが10分程度あるのでやり直しがキツイです。
出来れば「イージー」と「ノーマル」の間の難易度があればより遊びやすかったと思いました。
ボリューム不足は否めない
レガシーなゲームジャンルを現代の技術を使って蘇らせたのはとても素晴らしいことです。
ただ、それにしてもボリュームが少ないのがちょっともったいないなと感じました。
プレイ出来るステージは全7ステージ。
1ステージ10分強でクリア出来るので、上手い人だと90〜100分程度で全ステージクリア出来る計算になります。
おそらく予算面でかなり厳しかったと思いますが、せめて2〜3倍のステージ数は欲しかったというのが本音です。
めちゃくちゃ難しかったけど、かなり楽しかったからね。
消化不足感がありました。
総評
正直なところ、多くの人に勧められるゲームではないのは確かです。
私の様なファミコン全盛期を体験している世代が懐かしむほどのゲームジャンルなので手に取りにくいとも感じます。
ただ、それでも果敢にこのゲーム制作に挑み、現代の技術で復活させたということに私は感謝を覚えました。
限られた予算の中で精一杯作ったというのがよく分かる仕上がりでした。
出来ることなら少しでも多くの人に触れてほしいと願います。
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