今回は『アーマードコア6』のレビューになります。
ソウルシリーズで有名なフロム・ソフトウェアが手掛けた『アーマードコア』の新作は、新しい絶望を覚えるほど非常に難易度が高いゲームでした。
では、一体どの部分がその難易度を上げたと感じたのがを、ゲームシステムとともにお伝えしていきます。
出だしから「ムズい!」と感じる操作と圧倒的絶望を感じる最初のボス戦
この『アーマードコア6』というゲームですが、一番最初のチュートリアルステージから強烈な難易度を感じざるを得ませんでした。
というのも、機体の操作自体がかなり難しいんです。
「人ではなく機体を動かす」という事を最初に刻み込む必要があります。
機体の移動に関してはL3ボタンである程度直感的に動かせるのですが、攻撃アクションが
- R1:右肩武器の使用
- R2:右手武器の使用
- L1:左肩武器の使用
- L2:左手武器の使用
と4つもあるんですよ。
なので、敵に攻撃を仕掛けるには「それぞれ特性の違う武器(防具)を、効果的に使用する」必要があるので、意外に覚えることが多かったりします。
また、重火器は弾数制限やクールタイム等もあり、よほど乱発しない限りは尽きることはまず無いですが、それでもヒリヒリとした感覚はあります。
さらには『SEKIRO』の体幹ゲージと似た「ACS(姿勢制御システム)負荷」があり、ACS負荷が限界に達した敵はスタッガー状態となり、一時的に行動不能にもなります。
このように、覚えることがかなり多いので、最初は結構苦労することとなります。
また、最初のチュートリアルミッションで対峙するボス(ヘリ)がメチャクチャ強く、『アーマードコア6』が持つ”絶望”をこれでもかと味わうこととなります。
このチュートリアルで判明したのは
ボス戦がとにかく大変!
ということなんですが、それは後ほど説明しましょう。
アセンブルで自分だけの機体を作る楽しさ
とはいえ、ただ難しいだけでないのが『アーマードコア6』。
『アーマードコア』の代名詞とも言える「アセンブル」がとにかく良いです。
「アセンブル」とは、簡単に言うと機体の改造のこと。
武器はもちろん、頭部、肩部、胴体、脚部、推進装置に至るまで多種多様な改造(装備変更)が出来ます。
これが楽しいんですよ!
例えば脚部。
二足歩行型で俊敏な動きを活かすか?
四足歩行にしてホバリングし、空中を制するか?
はたまた脚部をキャタピラにし、積載重量を気にせず、バズーカ二丁持ちで火力爆上げで望むか?
このように、出来ることが非常に多いです。
そもそも、一筋縄ではいかない難易度なので、リトライするときに「あれを変えればいけるんじゃないか…」と試行錯誤が絶えないというのもあります。
また、装備によって戦い方もガラリと変わるので、思いもよらないかたちで敵を撃破したりすることも多々あります。
逆に言えば、こういった試行錯誤を繰り返すのが面倒な人には苦痛に感じるかも知れません。
とにかく難しいボス戦
これは個人的な感想ではあるんですが、恐らく『アーマードコア6』はクリア率がかなり低いゲームだと思います。
そう思った理由は、何と言っても
とにかく難しいボス戦
にあります。
正直、ボス戦(中ボスも)があるミッション以外はすんなりクリアできる難易度なんです。
ただ、ボス戦になると全く違うんです。
私も『ソウルシリーズ』などを数多くクリアし、多少なりとも高難易度ゲームには免疫があった”つもり”でした。
そんな私が「マジでもう無理かも…」と絶望したのがこの『アーマードコア6』です。
チュートリアルステージのボスを倒すのも大変だったのですが、一番の鬼門はチャプター1最後のボス「バルテウス戦」であることは間違いないです。
全方位に大量発射される遠距離型ホーミングミサイルに、ほぼ一発でスタッグする高火力バズーカ、炎をまとったブレードみたいな近距離回転攻撃、そしてバリア持ちという…。
これがチャプター1の最初のボスという事実に絶望を感じずにはいられません。
本当に何十回もリトライを繰り返すほどやられます。
そしてもちろん、この先も「もう無理…」と思う要なボスがたくさんいるわけです。
2023年9月11日のアップデートで、一部ボス戦が弱体化(アセンブルの強化)されたようです。
「ソウルシリーズ」とは勝手が違うことを認識する
これは私がそうだったんですが、「『ソウルシリーズ』に慣れてるから多分大丈夫だろう」という認識が間違っていることに早く気付くべきだったと感じました。
そもそも、操作するのは「人」ではなく「機体」なので、俊敏性が全く違うわけです。
それは敵(ボス)もしかりで、とにかく動きが速く、ロックオンして敵を追尾しても、追うのが大変なんです。
なので、敵を追ってるうちに攻撃を喰らいまくるという場面を多々あるのです。
また、『ソウルシリーズ』ではローリング時に無敵時間がありますが『アーマードコア6』にはそういった概念がありません。
例え少しでも攻撃がかすれば「被弾した」ことになるのでダメージを受けるのです。
かくいう私は、そのことを理解せず、クイックブーストなどの回避行動をとれば、多少なりとも無敵時間があるものだと勘違いしてました。
その勘違いにより、幾度となくやられたわけです。
『アーマードコア6』は『ソウルシリーズ』ではない。
この認識を持つだけでもかなり変わるはずです。
達成感が凄い!
『ソウルシリーズ』とは違う難易度、いや、苦難を持つ『アーマードコア6』。
本当に難しいんです。
それだけに、得られる達成感も格別なものがあります。
ただ単に「ボスが強い」とかそういうことではありません。
『アーマードコア6』は…
- アセンブルによる無数の選択肢から仮説を立て
- 実践で検証し
- 正しいと思った戦略に磨きをかけ
- 実証(撃破)する
この一連の流れが最高に良いんですよね。
絶望はしますが、試行錯誤した結果の先に待つのは、「よっしゃー!」という歓喜の叫びと至福の喜びがクセになります。
総評
『ソウルシリーズ』とは全く違う難易度の『アーマードコア6』。
とにかく難しいということを強調したレビューになってしまいました。
とはいえ、アセンブルで性能が大きく変わるので、リトライ時に「次は何で挑もうか」という選択の楽しさがあるのも確かです。
さらに、終盤の畳み掛けるようなストーリー展開も非常に素晴らしく、没入感もしっかりとあります。
『アーマードコア6』が持つ困難の先にある達成感は『ソウルシリーズ』のそれとは全く別物なので、それを味わうのもまた一興です。
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