「VISAGE」レビュー|「怖い!」というより「謎解きが難しすぎる!」というのが正直な感想。

VISAGE

【満足度4.0/10点満点】

今回はダウンロード専売ソフト『VISAGE』のレビューになります。

一人称視点のホラーゲームでたしかに怖いのですが…。

目次

『P.T』をリスペクトして作られたゲーム

引用:ファミ通.com

この『VISAGE』というゲームは、とあるゲームに大きな影響を受けて作られたゲームです。

そのゲームの名は『P.T』。

PS4で何の告知もなく、期間限定で配信されたゲームです。

延々とループを繰り返すL字型の廊下の館からの脱出を試みるゲームで、心霊的な超常現象に遭遇する一人称視点型のゲームシステムです。

私もこのゲームをプレイしましたが、あまりの怖さにクリアすらできませんでした。

のちに、このゲームはあの小島秀夫監督が作ったゲームであるという事が判明。

告知なき限定配信と小島監督が手掛けた作品と言うことあり、多くの話題を呼びました。

今は分かりませんが、『P.T』がダウンロードされたPS4は当時15万以上の金額で売買がされていたという逸話もあります。

この『P.T』の多大な影響を受けて作られたのが『VISAGE』で、一人称視点の館脱出型のゲームを踏襲しています。

『VISAGE』のココが怖い!

『VISAGE』は『P.T』同様に閉じ込められた館からの脱出を目的とするゲームですが、その館は過去に一家惨殺があったとされる館であるため、やはり独特の怖さがあります。

ゲームスタートから少し進むと玄関に辿り着くのですが、付近に配置されているオブジェクトから1つを選ぶことでストーリーが分岐するというユニークなシステムを取っているのも特徴的です。

ストーリーは全部で5つ。

  • ルーシーの章
  • ラカンの章
  • ドウェインの章
  • ドロレスの章(前編)
  • ドロレスの章(後編)

章によってストーリーの長さは違いますが、大体1~2時間くらいでクリアできるボリュームになります。

『VISAGE』には「正気度」という独特のパラメーターがあり、暗闇の中に続けると主人公の正気度が減っていきます。

正気度が減ると、館内で超常現象が発生する頻度が増えていったり最悪ゲームオーバーになるという仕様で、これが結構怖いです。

焦るんですよね。

ただでさえ不気味な雰囲気が漂う館の中にいるのに、さらに暗闇で彷徨うというのが効きます。

また、明るいところでも不意に照明が切れたり、閉じ込められたりして「うおっ!!」と思わず声を上げてしまうシーンもあります。

こういった点を踏まえ、『VISAGE』は日本的な心霊的な怖さよりも、ポルターガイスト的な要素を強く含んだ怖さが色濃く出た作品と言えます。

気になった点

難しすぎる”謎解き”

この『VISAGE』というゲーム。

たしかに怖いのですが、それ以上に「謎解きが難しすぎて先に進めないストレス」が非常に強いゲームでした。

開始から30分もしないうちにどこに進めばいいのか、何のアクションを行えばいいのかも分からず途方に暮れてしまいました。

その後も何とか自力でクリアしようと何度も最初からやり直し、試行錯誤を繰り返しましたが、これ以上どうすることも出来ず、攻略サイトを頼りに何とかクリアに至ったという次第。

こうなると、”怖さ”は無くなり、攻略サイト情報頼りになるため「自力でプレイする感」が無いためやりがいが無くなってしまいます。

中には「こんなの絶対分からん!」と思える謎解きもあり、それはちょっと残念ではありました。

この強烈な謎解きは『P.T』にもあったんですが、『P.T』の場合はそれでも恐怖の方が勝ってしまうため、理不尽だけど理不尽さを感じなかったんですよね。

『VISAGE』は”目の前にふと現れる”恐怖があり、『P.T』には”常に後ろに誰かいる”という恐怖があるため、その恐怖の度合いの違い差が出たのかも知れません。

クセのある操作

あと、操作にかなりクセがあります

館を探索していると「ろうそく」と「ライター」を手に入れることが出来るのですが、「ろうそくを立ててライターを着け、火をともす」という操作すら中々出来ませんでした。

右手・左手に物を持つという操作はL2/R2ボタンに依存しつつ、押しっぱなしで〇ボタンで物を捨てるみたいな感じなんですが、他の要素も相まって思うように操作が出来なかったんですよね。

特に、序盤でライターを誤って暗闇の中に落とすと致命的で、ほぼ見つけることが出来ません

「アイテムを探しにくい」というのも結構ストレスの影響を受けました。

総評

『P.T』の影響を受け恐怖演出も結構よかった『VISAGE』ですが、総評としては「ちょっと残念だったかな」という印象はあります。

謎解きが難し過ぎたので、これをもう少し分かりやすい情報を散りばめながらプレイ出来たらもっと楽しめた(?)と思います。

こういった本格派ホラーゲームというジャンルは、実は想像しているより以上にニッチなジャンルの一つです。

売れないんですよ。

ただ、こういった挑戦的なゲームが世に出ることで少しづつですがその間口を広げることが出来るのも事実。

その礎を築くゲームの1つとして『VISAGE』をプレイするのもいいと思います。

『VISAGE』はPS4・PS5ダウンロード専売のゲームです。

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • 本記事を参考にドロシーの章をプレイいたしましたが
    7時間ほどかかりました。
    人によってはかなりの時間を費やすことになるかと思いますのでご参考までに。

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