今回は『Thymesia(ティメジア)』のレビューになります。
このゲーム、思った以上に面白いですよ!
疫病流行る街を救え
『Thymesia(ティメジア)』のストーリーですが、『bloodborne』の世界観に近いものがあると感じました。
簡単にまとめると、以下の様な感じになります。
錬金術により繁栄を手にしたヘルメス王国。しかし、疫病の蔓延により人々は怪物と化し、今は見る影もないほど荒廃しきってしまった。王国の運命は仮面をかぶった謎の主人公”コルヴス”の手に委ねらる。しかし、コルヴスは記憶を失くしており、バラバラになった記憶の中から真実を探し出さなければならない。コルヴスの記憶を辿りながら、過去を解き明かすと共に、王国の隠された真実を明らかにしていく…。
疫病の流行により、ある意味”獣化”している住民は、『Bloodborne』の「獣の病」のそれに似ていますよね。
また、描写されている陰鬱な世界感も『Bloodborne』に近いものがあります。
さらに、主人公に至っては、失った記憶を夢の中から思い出すような設定になっており、こちらも『Bloodborne』の悪夢からの目覚めを目指すような設定に近いものがあると感じました。
ある意味、「フロムソフトウェア」リスペクトを感じずにはいられない訳です。
そしてそれは、ゲームシステムにも通じる部分があります。
弾いて弾いて弾きまくる!「SEKIRO」並みの剣戟アクションが気持ち良い。
『Thymesia(ティメジア)』は3Dアクションゲームであり、襲いかかる敵を倒していくことが主となるゲームです。
敵を倒す方法ですが、これが結構特殊です。
まず、敵はHPゲージと体勢ゲージの2つを”共有”して持っています。
このゲージを削りきることで、敵にとどめを刺せるのですが、ただ攻撃すればいいわけではありません。
基本として、R1ボタンの剣攻撃で体勢ゲージを削り、体勢ゲージを削ると緑色のHPゲージが出現。
HPゲージは剣攻撃でも削れますが、攻撃力が弱いためあまり削れません。
そこで、R2ボタンの”爪攻撃”を行います。
爪攻撃は攻撃力が高いので、敵のHPゲージを一気に削ることが可能。
ただし、爪攻撃は体勢ゲージを削れないという制限があります。
これで敵を倒すのですが、実はそれでも効率が悪いです。
では、どうするのか?
敵の攻撃を”弾く”のです。
この『Thymesia(ティメジア)』というゲーム、”弾き”が非常に有効なのです。
というのも、弾きによって敵の体勢ゲージを削る量が他の攻撃と比較にならないほど削れるんです。
むしろ、弾きを前提としたような敵の耐久力になっているので、否が応でも弾きが必要なスキルになる訳です。
これが非常に楽しい!
癖になるほどです。
また、敵から「疫術を奪う」ことで、鋭い刃物を両手斧にしたり、巨大な鎌を形成するなど武器の拡充も可能。
一度使用すると無くなりますが、逆それがより戦略的な要素となっています。
とてもシンプルにまとめられた装備まわり
あと、『Thymesia(ティメジア)』には、武器・防具といった装備品がありません。
装備出来るのは、せいぜい回復薬くらいです。
正直、これほどシンプルだと、かえって気持ち良いくらいです。
成長要素は、レベルとスキル、回復薬の種類くらいなので、あとは己のアクションの研鑽に励むのみ。
非常に分かりやすいです。
スタミナの概念がないのも良いですね。
やりようによっては『デビルメイクライ』ばりのハイスピードアクションも可能になりますよ。
鬼門は1面のボス。撃破出来ればあとはアッサリ。
では、肝心の難易度はどうでしょうか?
プレイした感想ですが、このゲーム、最初のボス(オーダ)が鬼門になります。
オーダ戦は、このゲームのチュートリアル的な要素をギュッと凝縮した様なボスなので、攻撃が鬼のように苛烈なんですよ。
体力バーも2本ありますしね。
かなりキツいです。
ただ、このオーダを倒せるようになると、このゲームの戦い方を一通り覚えてしまうため、あとは意外とアッサリと行けてしまいます。
それでも、ラスボスや一部サブクエストのボスはかなり強いので苦戦はしますが、そのころには戦闘が楽しくて仕方なくなっているはずです。
弾きが主体となる戦闘なので反射神経は必要ですが、攻撃パターンを覚えればあとは慣れます。
ボリューム不足かと思いきや…
『Thymesia(ティメジア)』のゲームボリュームですが、サブクエストまでプレイして、10時間くらいかなという感じです。
こう聞くと、ボリューム不足に感じそうですが、実際そこまでボリューム不足感はありませんでした。
というのも、全体を通して中だるみするような展開もなく、一つ一つのステージがしっかりと作り込まれており、アクションは非常に爽快ときているので、満足度が高いんですよね。
サブクエストまでやりきったあとは、「俺、『Thymesia(ティメジア)』しっかり堪能出来た!」と思えるほどです。
コンパクトなステージ構成でありながら、密度の高い内容に仕上がっているので、非常にやりがいがあります。
総評
プレイする前から「『Thymesia(ティメジア)』がかなり面白い」という噂は聞いていましたが、噂以上に面白かった。
これが、私の率直な感想です。
リソースがハッキリしないんですが、噂によると『Thymesia(ティメジア)』は7人くらいの人数で開発されたとか…。
だとしたら、このゲームの出来がどれほど凄いかとついつい想像してしまう自分がいます。
是非、皆さんに体験してほしいです。
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