今回は『Stray』のレビューを行っていきます。
発売前から注目されていたこのゲーム。
果たして、どのようなゲームだったのでしょうか。
猫が主人公のポストアポカリプスな世界観
まずはこのゲームの世界観からいきましょう。
『Stray』で描かれる世界は、衰退したサイバーシティのなか、AIロボットが生き残り、衰退した世界を何とか維持しているという状態です。
近未来的なハイテク世界を意味する”サイバーパンク“よりも、崩壊後の世界を意味する”ポストアポカリプス“がしっくりくるかもしれませんね。
また、どうやらこの世界には”上界”と”下界”があるようで、AIロボットが世界を維持している場所が”下界”のようです。
そして、”上界”から予期せぬ事故により”下界”へと落ちたのが、『Stray』の主人公となる”猫”になるわけです。
つまり、このゲームは「猫である主人公を上界に戻す」のが目的となるのです。
ゲームシステム
『Stray』のゲームジャンルですが、3D[アクション]アドベンチャーゲームになります。
可愛らしい猫が主人公なので、ほんわかお散歩ゲームかとおもいきや、意外とアクションゲームなんですよね。
と言っても、バキバキのアクションゲームという訳ではないのでご安心下さい。
移動して、探索をしながら、時にAIロボットと交流したり、ちょっとした謎解きをして、先に進むというのがメインとなるアクションゲームです。
さらに『Stray』の良いところは、猫らしい仕草へのこだわりが強いところ。
◯ボタンを押すことで鳴くことが出来たり、カーペット等で爪研ぎが出来たり、ゴロゴロ言いながら寝たり…
とても可愛らしいアクションに癒されます。
物語を少し進めると、「B-12」というドローンが相棒として加わり、AIロボットとのコミュニケーションの架け橋となってくれたりして、より『Stray』の世界へ入り込む事が出来るように工夫されてます。
この「B-12」は断片的に記憶(メモリ)を失っており、エリアを探索する中で記憶を取り戻していくという収集要素もああります。
緻密なグラフィックと独特の世界観が◎
猫を操るアクションゲームというだけでもかなり異色なゲームであることは分かりますが、この『Stray』というゲームは、その世界観が非常に魅力的だと思います。
まず、AIロボットが住む街ですが、1つ1つのオブジェクトも非常に緻密に作られてます。
街の中に落ちている細かい日用品等も丁寧に作られており、その生活感を感じとれるほどです。
また、衰退した世界を探索するので、『バイオハザード』を彷彿とさせるような不気味なエリアもあり、ホラーテイストに満ちた区画も存在します。
荒廃した世界と、その世界を彷徨う可愛らしい猫の対比が非常にシックリとくる『Stray』。
この世界観は本当に◎です。
気になったところ
やっぱりフォトモードは欲しい
グラフィックも良く、世界観も良く、猫も可愛い『Stray』。
特に気になったところは無いと思っていたんですが、一つだけ気になったことがあります。
実は『Stray』にはフォトモードが無いんですよね。
これは非常に欲しい機能でした。
クリエイトボタンのスクショでも、ある程度上手く切り取ることは出来るんですが、やっぱりフォトモードを使って好みの写真は撮りたかったです。
本当に出来が良いだけに「フォトモードが欲しい」と悔やまれるところでした。
ひょっとしたら、アップデートで対応してくる可能性もあるので、そこに期待しています
総評
こと「遊びやすさ」というの面において、このゲームはピカイチのゲームなのではないかと感じました。
ゲームボリュームも5~10時間ほどであり、あまりゲームに馴染みのない人でもサッと遊べてしまう”手軽さ”が『Stray』にはあります。
逆に言えば、ゲームボリュームを絞っったからこそ緻密な世界観を構築できたという捉え方もあります。
これが30~40時間も遊べてしまうとなると、逆にプレイするのがキツかったかもしれません。
コンパクトにまとまったからこそ成功した。
そう思えるほどバランスのいいゲームです。
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