今回は『メトロイドドレッド』のレビューになります。
”メトロイドヴァニアの祖”としても知られる『メトロイド』。
今の任天堂のゲームに似つかわしくないほど高難易度なゲームとなっています。
メトロイドとは
『メトロイド』の歴史は非常に古く、初代メトロイドが発売されたのは1986年(ディスクシステム)と35年以上の歴史を誇ります。
広大なエリアを探索し、ミサイルや爆弾などを駆使して探索するエリアを徐々に拡大していく「2D探索アクションゲーム」。
ステージクリア型のアクションやシューティング・RPGが主流であった当時において、探索型アクションゲームというのは結構珍しいジャンルだったと思います。
似たようなジャンルとして思いつくのが
- スペランカー
- スーパーピットフォール
両方とも広大なエリアの探索をメインとするゲームですが、恐ろしいほど難しいゲームでした。
『メトロイド』も同様で、当時私もプレイしましたが、あまりの難しさにクリア出来なかったことを覚えています。
「広大なエリアの探索」と「迷わせない配慮」
広大なエリアの探索は、今作『メトロイドドレッド』でも変わりません。
この類のゲームは“広すぎて途中で迷う”というのがあるあるなんですよね。
けど、そこは任天堂。
プレイヤーを迷わせない工夫がしっかりと施されてます。
『メトロイドドレッド』は、道中で獲得したアイテム(スキル)によって行けるエリアが広がっていく仕組み。
アイテム(スキル)が無い状態で他のエリアに行こうとしても、行けない事が多いんです。
そのため、自分としては手探りに探索しているようですが、まるで導かれているかの様にストーリーに沿って進むことができます。
迷うことが無いんですよね。
これは非常に親切です。
これは私の実感ですが『メトロイドドレッド』は、非常に綿密に作られたほぼ一本道のゲームだと思ってます(いい意味で)。
鬼ごっこ的な要素「E.M.M.I.」
探索以外の大きな特徴に「E.M.M.I.」があります。
E.M.M.I.ゾーンと呼ばれる場所に入ると、追跡型の機械「E.M.M.I.」がプレイヤーを追ってきます。
この「E.M.M.I.」ですが、通常の攻撃が全く効きません。
しかも、「E.M.M.I.」に捕まり攻撃を受けると即死してしまいます。
そのため、ひたすら逃げるしかないので”鬼ごっこ”している感覚が強く、緊張感に溢れています。
ただ、「E.M.M.I.」は完全に無敵ではなく、E.M.M.I.ゾーンのセントラルユニットのエネルギーを取り込むことで使用できる「オメガユニット」「オメガストリーム」で撃破は出来ます。
これらを使用して「E.M.M.I.」を撃破するのですが、もちろん捕まればほぼ即死なので対峙する緊張感も半端ではありません。
難易度を一気に押し上げたボス戦
さらに、このゲームの難易度を押し上げる要素がボス戦。
とにかく、めちゃめちゃ強い!
「ちょっと!任天堂さん!やり過ぎじゃないですか?」と思う位強いです。
素早い動きに苛烈な攻撃、これは最初のボスから結構激しいです。
あと、攻撃以外に特定のアクションを取らないと撃破出来ない場合も多く、それに気付かないとずっとやられ続けることになることもしばしばあります。
ボスの攻撃をかわすだけでなく、”気付き”も必要なので余計に難しく感じます。
気になった点
探索の楽しさと「E.M.M.I.」と対峙する緊張感、さらに難易度の高いボス戦と最高の要素が備わっている『メトロイドドレッド』ですが、1つだけ気になる点もあります。
それは、「操作が忙しい(煩雑)」という事。
ボタン同時押しのアクションが結構多いんですよ。
Rボタンを押しながらYボタンでミサイル切り替えはまだいいんですが、Lボタンを押しながらLスティックのフリーエイムや、ゲーム中盤くらいで獲得するスキル「スピードブースター」など、押し続けることで次の攻撃(アクション)への起点となる操作が多いので指がつりそうになることがあります。
ボス戦なんかはボタンを押しっぱなしにしている余裕が無いので、操作性の煩雑さを余計に感じました。
総評
実は『メトロイド』をプレイするのは、ディスクシステムの初代『メトロイド』以来でした。
当時は私も幼かったので「ただただ難しいゲーム」という感じしか持っていませんでしたが、『メトロイドドレッド』をプレイして思ったのは「練りに練り上げて作られたゲームだ」という事でした。
特に、広大なエリアを迷わせない工夫は脱帽物で「この作品から2D探索型アクションを始めるプレイヤーへの配慮」をひしひし感じました。
たしかに難易度が高い作品です。
けど、それ以上に探索の楽しさや発見の喜びをを存分に味わえるゲームでもあります。
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