今回は、現在Switchで配信されている『帰ってきた魔界村』のレビューになります。
『魔界村』と聞いて「懐かしい」と思う人もいれば「帰ってきやがったか…」と思う人もいるでしょう。
私も当時の懐かしい気持ちと共に、子供の頃に味わったあの絶望を克服するべくプレイしましたが…。
気になる難易度を中心にレビューしていきます。
『魔界村』とは
そもそも『魔界村』というゲームを知らない人もいると思います。
『魔界村』とは、1985年にアーケード(ゲームセンター)で稼働し、その翌年にファミコンに移植された「横スクロールアクションゲーム」。
「魔界」という名を冠するゲームだけありとにかく難易度が高く、敵の攻撃が苛烈なうえ、敵の攻撃に2回当たるとやられてしまうという極悪仕様で多くのプレイヤーに絶望を与えたゲームです。
当時の記憶が少しだけあります。
私が子供の頃通っていたゲーセンに「魔界村」が置いてあったんですよ。
けど、「魔界村」をプレイしている人はあまりいなかったです。
というのも「難しすぎて1面からクリアできない」という事で有名なゲームで誰もやろうとしなかったんですよね。
たま~に上手い人が3面(だったと思う)まで行っているのを見て人だかりができていました。
その後、ファミコンに移植されたことを機に、私も友人の家で幾度となくチャレンジしたんですが2面以降行けた記憶がありません。
ゲーセン版もファミコン版もクリアした人を見たことがないという非常に稀有(けう)なゲームでした。
『魔界村』×『大魔界村』=『帰ってきた魔界村』
では、『帰ってきた魔界村』の特徴からいきましょう。
このゲームですが、『魔界村』と続編の『大魔界村』を組み合わせたハイブリッドゲームとなっています。
というのも、ゾーン1とゾーン2が『魔界村』と『大魔界村』をモチーフとした”2ステージ制”になっているんですよ。
もちろん、それぞれのステージは選択制となっていて、どちらからプレイすることも可能となっています。
また、1つのゾーンをクリアすると次のゾーンへ進むことが出来る様になっており、これはある意味”優しさ”を感じる仕様だと感じました。
ゾーン3以降は1つのステージに集約され、『魔界村』と『大魔界村』のステージが組み合わさったような構成になっています。
それぞれのステージに懐かしさはあるものの、敵の配置等は全然違うので新鮮さもあり楽しいです。
あと、『帰ってきた魔界村』では魔法・スキルを習得することが出来ます。
各ステージに出現する”オービィ”を見つけて入手すると、オービィの数に応じた魔法・スキルを習得することが可能となります。
役に立つスキルは後程紹介いたします。
相も変わらず強烈に難しい
肝心の難易度です。
『帰ってきた魔界村』では難易度を選択することができます。
・・・・が、
ゲーム内で説明される難易度とプレイした際に感じる難易度にかなりの差があります。
ゲーム内で説明している各難易度の説明は以下の通り。
伝説の騎士 | シリーズ伝統のヒリヒリするほど 高難易度なプレイ体験が待っている |
孤高の騎士 | 魔界村体験者にオススメ。 まずはこの難易度で腕試しを |
若き騎士 | 魔界村が初めての人にオススメ。 腕を磨くにはちょうど良い難易度 |
見習い騎士 | ゲームの腕にちょっと 自信が無くても安心な入門編 |
実際に私がプレイした感覚は以下の通りです。
伝説の騎士 | EXTRA HARD 無理!絶対無理!! |
孤高の騎士 | SUPER HARD 1ステージの死亡回数100回越えが普通。 幾度となく心が折れる音が聞こえる…。 |
若き騎士 | VERY HARD 1ステージの死亡回数40~50回程度。 頑張れば行けないことはない。 |
見習い騎士 | VERY EASY 復帰が容易なので誰でもクリアできる。 |
こんな感じです。
孤高の騎士の説明に「まずはこの難易度で腕試しを」とありますが、実際は腕試しどころじゃなく、絶望を味わうほど強烈に難しいです。
難易度の違いですが、難易度を上げるごとに敵の配置にエグさが増し、敵の大量発生ポイントが増えていきます。
私は最初、孤高の騎士でプレイしていましたが、3面の途中で「もう無理だ!」と思って難易度を下げました。
2周目をプレイすることを考えると、これ以上進めるビジョンが見えないと思ったんですよね。
それほど強烈でした。
とは言え、ちょっとした優しさもあります。
まずはチェックポイントの多さ。
難しいことを想定しているため、やられても途中からリトライ出来るチェックポイントは多めに配置されていると思いました。
また、『帰ってきた魔界村』では残機制限が無いので、ゲームオーバーで最初からという心配も無いです。
…逆に言うと、この優しさをもってしても心が折れるほどの難易度なので、いかに『魔界村』というゲームが難しいかがよく分かります。
更に難易度が上がる2周目
また、『魔界村』の特徴として「2周して初めて真エンディングを迎えることが出来る」という特徴がります。
そう、『魔界村』は2周目からが本番になるんですよね。
その2周目ですが、ステージの道のりは一緒なんですが敵やギミックの配置がガラリと変わります。
簡単に言うと「より嫌らしさが増したステージ」に変貌するんですよね。
それが露骨に表れるのがゾーン3。
このステージの途中から、移動する竜の背中の上に乗って進む場所があるのですが、ここの難易度が恐ろしく高い!
難易度「若き騎士」でプレイしても心が折れるほどの屈指の難易度です。
そもそも、竜の背中の上に乗っているため足場は不安定ですし、そこに魔術師が多く現れカエルにされたり動きをスローにされたりするので、落下死が非常に多くやれどもやれども進めないんですよ。
ある意味、鬼門中の鬼門と言っても過言ではないステージです。
あと、2周目に言えることですが、ボス戦はそこまで難しくありません。
というのも、ボス戦は1周目とほとんど変わらないからです。
道中の難易度が恐ろしく上がったのが2周目の特徴になります。
このように、苦労を重ねて2周目をクリアし真エンディングを見れると思ったのですが、真エンディングが流れることなく3周目に突入してしまいました。
…なぜ?
やり込み要素
実は『帰ってきた魔界村』には「魔玉」と呼ばれるアイテムをすべて集めることで真エンディングに到達できるというやり込み要素があるんですよ。
この「魔玉」は、基本的にボスを倒すともらえるのですが、それ以外にも特定の条件を満たすことで出現する「地獄部屋」のクリア報酬として「魔玉」がもらえるという仕様です。
正直、ここまでやるのは相当骨が折れるのでやり込みはしませんでしたが、気になる方はチャレンジしても良いかもです。
地獄部屋に行く条件は普通にやっても分からないので、攻略サイトを見ながらプレイしたほうがいいかもしれません。
オススメスキルとオススメ武器
この様に非常に高い難易度である『帰ってきた魔界村』ですが、個人的にオススメと感じるスキルと武器があります。
まず、スキルですが「ドッペルゲンガー」と「復活」の2つ。
「ドッペルゲンガー」は、自分の分身を一定時間出現させることが出来るスキル。
スキルのレベルに応じて3体出現させることも可能なので、ボス戦で非常に役に立ちます。
何ならボスの瞬殺も出来るほどなので非常に重宝しますよ。
もう1つは「復活」。
これは、その名の通りやられても一定の確率で復活することが出来るスキルで、2周目の鬼門であるゾーン3ではかなり活躍します。
次にオススメ武器です。
これは「短剣」が一番良いと思います。
「短剣」は「槍」や「聖水」などに比べて攻撃力は低いんですが連射が出来るんですよね。
そもそも『帰ってきた魔界村』は敵の出現率が非常に高く、しかもランダム出現する敵も多いので、瞬間的な対応が非常に難しいんですよ。
そのため、連射の効かない武器は敵と接触する可能性がかなり高くなるんですよね。
そのリスクを抑えることが出来るのが短剣なので使い勝手がとても良いです。
「ドッペルゲンガー」と組み合わせて使うとシューティングゲームの様にガンガン敵を倒せるのでカタい敵でも安心です。
まとめ
『魔界村』の発売から35年。
まさかの復活に最初は驚きを隠せませんでした。
「アイツが帰ってきたのか…」と。
それと同時に「今度こそはクリアしてやる」という沸々とした想いがこみ上げてきたのも事実です。
今回の『帰ってきた魔界村』は難易度選択が出来たのでクリアするにはクリアしましたが、それでも非常に難しい作品であることには違いありませんでした。
今はSwitchのみの配信ゲームですが、今後はPS4やPC版でもリリースされることが決定しています(2021年6月1日リリース)。
こういったリバイバル作品は私の様な年代には懐かしさもありますし、作品を知らない世代の人には新鮮さもあると思うので、今後もどんどん展開していってほしいです。
以上、『帰ってきた魔界村』のレビューでした。
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