今回は『COGEN:大鳥こはくと刻の剣』のレビューになります。
2Dアクション型のゲームで、かなり斬新なケシステムを採用している異色のゲームです。
ステージクリア型の2Dアクション
私が2Dアクションゲームを紹介するときは、たいがい「メトロイドヴァニア」系のゲームというのがお決まりではあるのですが、今回はちょっと違います。
『COGEN:大鳥こはくと刻の剣』は”ステージクリア型”の2Dアクションゲーム。
一つの用意されたステージをクリアし、それを最終ステージまでクリアしてエンディングを迎えるという流れのゲームになってます。
そのため、ほぼ一方通行で進むので、現代のゲームのような「どこでも行ける系のゲーム」ではありません。
この手のゲームは特にファミコン時代に多く、『忍者龍剣伝』や『魔界村』などか思い浮かぶ方も多いのではと思います。
ファミコン時代に全盛期を迎えたステージクリア型2Dアクションからはや40年以上…。
まさか今の時代にステージクリア型2Dアクションゲームに手を出すとは思いもしませんでした。
ある意味「レトロ」感覚が強くなるイメージですが、このゲームかなり面白いです!
時を戻して攻略せよ!
このゲームの最も特徴的な部分として、
時を戻す事が出来る
という、まるで『ジョジョの奇妙な冒険』のスタンド使いのような能力があります。
戻せる時間は3秒以内。
いつでも時を戻す事が出来ますが、時の戻し方にはある程度制約があります。
主人公の大鳥こはくは、1秒毎に1本のゲージを、合計3本持っています。
一度時を戻し始めるとゲージは減っていき、3秒全て時を戻すと、3本のゲージを全て消費します。
消費したゲージはすぐに回復していくので、一見時を戻し放題にも感じますが、0.1秒でも時を戻せば1本ゲージを消費するので、乱発するとすぐに時を戻せなくなります。
この「ゲージの管理」がかなり重要。
中には、時を戻すことで出現する足場などがあり、もちろんその足場も一定時間で消えてしまいます。
敵の攻撃も時を戻せることを前提とした配置もあるので、いきなり大量に出現する事も多いです。
そのため、ある程度敵を排除しながら失敗してもリトライ出来る余地を考え、行動することが重要となってきます。
難易度
では、このゲームの難易度はどのくらいなのでしょうか?
私がクリアまでプレイした感想ですが、
ほどほどに難しい。ただし、ラスボスは別。
という印象です。
前述したように、このゲームは「時を戻せる」という性質上、ステージの攻略難易度は高めに設定されてます。
敵の攻撃の速さや意地悪なステージ構成がその難易度を上げる原因となってます。
さらに、主人公である「こはく」にはHPの概念がなく一撃でやられてしまいうという仕様もあって、その難しさに拍車をかけるかたちとなっています。
ただし、主人公の周りにはシールドのようなものが配置されているので、実際には3発分ほどの猶予があるので細かい配慮もあります。
このように、至る所にイジワルな要素がありながら、ある程度救済措置が用意されているので、「ほどほどに難しい」という表現にしました。
ただ、ラスボスは鬼の様に強いので、ある意味ここが最難関ポイント。
最後の最後に非常に厳しい戦いが待っていますが、それだけにラスボスを倒した時の達成感は格別なものとなります。
気になった点
個人的にこういったチャレンジングなゲームは大歓迎ではありますが、気になった点が一つだけあります。
若干レタバレあり
ネタバレ部分(折り畳み)
『COGEN:大鳥こはくと刻の剣』で用意されているステージ数は、10もありません。
簡単に言えば、”前半”と”後半”というステージ構成になっており、前半4ステージと後半4ステージの構成は全く一緒で、敵の強さが変わったくらいしか変化がありません。
「時を戻せる」という非常にユニークなシステムを持ちながら、ステージボリュームが圧倒的に少ないのです。
私がクリアに要した時間が8時間ほど。
そのうちの1時間弱はラスボス戦なので。余計に短く感じました。
これで、30〜50ステージくらい用意してボリュームアップされたら、かなりの話題作になったのではと思います。
総評
3Dアクションゲームでもなく、メトロイドヴァニアでもなく、ステージクリア型2Dアクションゲームという敢えて時代に逆行するようなシステムで、「時を戻す」という画期的なアイデアを組み合わせた『COGEN:大鳥こはくと刻の剣』。
非常にチャレンジングなゲームであり、楽しめました。
ボリューム面に難はあれど、こういう作品はプレイしていてとても新鮮に感じることがあって嬉しいです。
2Dアクションゲームに新しい刺激を求めている人には、かなり持って来いの作品だと思いますので、是非手にとってプレイしてみて下さい!
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