2023年2月22日に、いよいよPlayStationVR2が発売されますね。
新しいゲーム体験の始まりを予感させるハードになりそうです。
ただ、初代PSVRが出た頃と状況はかなり変わって来ています。
ということで、今回は
PSVR2はPSVRを超えることが出来るのか?
という位置づけで、様々な面から予測していきたいと思います。
性能面の比較
まずは性能面の比較からいきましょう。
こちらについては、図が分かりやすいと思いますので、簡単にまとめてみました。
PSVR2 | PSVR | |
---|---|---|
解像度(片目) | 2000×2040 | 960×1080 |
リフレッシュレート | 90Hz/120Hz | 90Hz/120Hz |
視野角 | 約110度 | 約100度 |
ディスプレイ | 有機EL | 有機EL |
アイトラッキングカメラ | IRカメラ | × |
シースルービュー | 〇 | × |
3Dオーディオ | 〇 | × |
フィードバック | あり (ヘッドセット振動) | × |
専用コントローラー | あり (PSVR2 Sense) | × |
接続 | USB type-C | HDMI/USBなど |
まず、解像度についてですが片目で「2000×2040」となり、PSVRの4倍という驚異の解像度を実現しています。
特筆すべきは「アイトラッキングカメラ」という超高性能カメラを搭載したことでしょう。
「アイトラッキング」とは、人間の視線を追跡(トラッキング)するもので、これによって人間に近い視野の移動が可能となり、臨場感が増します。
さらに嬉しい機能が「シースルービュー」で、ヘッドセットを装着した状態でも自分の周囲の環境を見ることができます。
これによって、ヘッドセットを外さずとも周囲の環境を認識出来るので、コントローラーを探すことも容易になりました。
さらに、ハードをPS5へ移したことへの恩恵もあり、3Dオーディオやハプティックフィードバック、アダプティブトリガーなど、もはや別次元のVR機器へと進化を遂げています。
販売台数はあまり上がらない?
この様にPSVRからかなりの進化を遂げたPSVR2ですが、販売台数について、今回はかなり厳しい戦いになるであろうと予測しています。
まず、今回の販売方法ですが、
- 日本のソニーアカウントをお持ちの方
- ご応募するソニーアカウントでサインインしたPS5またはPS4で2021年11月1日から2022年10月31日までの期間に20時間以上のゲームプレイがあること
- ご応募するソニーアカウントがMy Sony IDとサインインID共通化されていること
- その他注意事項への同意
という非常に厳しい縛りがある販売方法でした。
ここまでやったのは、転売対策のためであることは間違いありません。
このような厳しい規制を敷いたことで販売台数がグッと抑えられることにはなりますが、個人的にこの方法は良かったと思っています。
そもそも「PSVRで遊ぶ」という人は、かなりのコアゲーマーであることは間違いないでしょう。
なので、「最初はコアゲーマーに供給(ある意味先行販売)させ、その後、徐々に家電量販店やECサイトで販路拡大させる」という目的だったと思います。
そしてその後、1月下旬頃にECサイトで予約(抽選含む)が始まり、少しずつ販路を広げたかたちになりました。
ただ、これはあくまで私の予想ですが、「当初思っていたよりも、予約の申し込みが少なかったのではないか?」と思います。
そのため、2月22日を待たずしてECサイトでの受付が開始された運びになった…みたいな。
そういったことを考えると、結構厳しいのかなとかんじます。
ちなみに、PSVRの2019年までの世界累計販売台数は約500万台。
ここに到達するまでににはかなりの時間を要することになりそうです。
7万は安い?価格について
では、気になるPSVR2本体の価格ですが、金額は74980円になっています。
価格のみを聞いたら「高い!」と思うかもしれません。
事実、私も「思ったよりも高い!」と感じたほどです。
ただ、よくよく考えてみると、解像度は他のVR機器と比べても高いですし、ワイヤレスではないにしろ、アイトトラッキングカメラが搭載されているということも踏まえ、かなり高性能なVR機器であることは間違いありません。
そういったことを鑑(かんが)みると、逆に「よくこの値段で抑えられたな!」と関心するほどです。
確かに値段は決して安くありません。
しかし、ただただ「高い!」と言い放てるほど企業努力が見えない価格ではないということも認識しておきたいと感じました。
最も高いハードルは”ゲームソフトを継続的に供給出来るか”にある
仮に、PSVR2の初動販売台数が良かったとしましょう。
しかし、PSVR2はここから本当の戦いの始まりとなる訳です。
それは
注目作となるゲームソフトを継続してリリース出来るか?
ということ。
これが、VR機器の最も高いハードルだと考えています。
今回のPSVR2は、ローンチタイトルに『ホライゾン』のVRバージョンや『グランツーリスモ7』のVRモードなど、かなり話題性がある作品がリリースされます。
これはこれで非常に喜ばしいことだと思いますが、これ以降で話題性のあるタイトルのリリース情報は今のところ無いように感じてます。
PSVRも最初は盛り上がりを見せましたが、そこから先に続くような注目作はあまりなく、徐々にVR対応のゲームソフトはリリースされなくなっていきました。
これと同じようにならないとが非常に重要だと考えてます。
解決出来るか?VR酔い問題
また、VRには「VR酔い」という問題もあります。
私もPSVRで遊んだ際に、真っ先にVR酔いにやられて気分が悪くなったことを覚えており、軽くトラウマになったほどでした。
脳と身体の感覚のズレから起こる現象ではありますが、解像度やリフレッシュレートが低いとさらに酔いが激しくなります。
PSVR2では、解像度やリフレッシュレートも格段に向上し、アイトラッキングカメラも搭載されているのでかなり軽減されると思いますが、あとは体験してみないと分からない部分も大きいです。
VR酔いがほとんどなければ、最高のVR機器であると言っても良いかもしれません。
【結論】かなり厳しい戦いなのは間違いない
以上の理由から、PSVR2はかなり厳しい戦いを強いられることは間違いないと思います。
ただ、私はそれ自体は悲観していません。
この先続くであろうPSVR3〜4という新しい機器の礎(いしずえ)になることは間違いないですし、むしろ、PSVR2が空前のヒットを飛ばす可能性もあります。
さらに言えば、PSVR2を機にメタバース業界全体が活気づく可能性もありますよね。
そう。
PSVR2が新しい世界を切り開くきっかけになるかも知れません。
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