今回は『クライシスコア -ファイナルファンタジー7- リユニオン』のレビューとなります。
個人的にリマスター版を待ちに待った作品ということもあり、タイトル画面を見ただけで泣きそうになってしまいましたw
オリジナルをそのままに、バトルシステムに大幅な改良がなされた今作。
「珠玉のリマスター版」を存分に味わってほしいです。
『クライシスコア ファイナルファンタジー7』とは
『ファイナルファンタジー7』には多くのスピンオフ作品があり、『クライシスコアファイナルファンタジー7』もその作品の1つとなります。
『クライシスコアFF7』は、『ファイナルファンタジー7』の7年前のとある出来事を描いた物語で、クラウドが持つバスターソードがどのようにして受け継がれたのかが明らかになります。
事の発端は新羅カンパニーで起きた「ソルジャー大量失踪事件」。
この事件を裏で先導していたとされる人物に、ソルジャークラス1stであるジェネシスが関わっているという噂があった。
真実を確かめるべく、主人公である青年ザックスとその先輩であるアンジールと共に調査へむかうこととなる。
これが『クライシスコアファイナルファンタジー7』の導入となります。
登場する重要な人物は以下の通り。
ソルジャークラス2nd
本作の主人公。新羅カンパニーに所属するソルジャーであり”英雄”になることを夢見る青年。明るい性格で時に無鉄砲な行動をとることもあるが、どんな困難にも立ち向かってく強さを持っている。
ソルジャークラス1st
ザックスの上司であり師でもある人物。実は、バスターソードは彼の家に代々受け継がれた剣である。ただ、アンジールは戦いでバスターソードを振るうことを「使うと汚れる、欠ける、擦り減る」と言い、非常に大切に扱っていた。
ソルジャークラス1st
「LOVELESS(ラブレス)」という古典叙事詩を愛するロマンチストな男性だか、剣の腕はセフィロスに勝るとも劣らない実力を持つ。
ソルジャークラス1st
言わずと知れた「英雄」と呼ばれる伝説的ソルジャー。『FF7』では悪役として描かれているが、『クライシスコア』では驚くほど優しい。ちなみに、セフィロス・ジェネシス・アンジールは、戦いを共にしてきた戦友(とも)としても親交が深い関係にある。
スラムに住む女性。いわゆる”古代種の生き残り”であり、その事を知っているタークスによって陰ながら監視されている。とある出来事からザックスと出会い、徐々に親交を深めていく。『FF7』では、以前好きな人がいたと話していたが、その人物こそザックスである。エアリスとザックスの間に何があったのか?その物語も『クライシスコアFF7』で明らかになる。
新羅カンパニー一般兵
セフィロスに憧れ新羅カンパニーに入るが、内向的な少年であるがゆえに自分はソルジャーになれるのかと自信を持てずにいた。そんな中、ある任務でザックスと出会い意気投合する。
とにかく遊びやすくなったシステム周り
そもそも、『クライシスコアFF7』はプレイステーションポーダブルで発売されたこともあり、かなり遊びやすい作品ではありました。
メインクエストは一本道ですが受注したサブクエストはセーブポイントを介してアクセス出来る仕組みのため、”お使い要素”がありません。
また、サブクエストも非常に短くやり直しもしやすいので、気づいたらサブクエストばかりやっていたということも。
ショップもステータス画面からアクセスできるので、欲しいものはすぐに買える状況です。
また、今作では敵にやられた際のリスタートが非常に容易になっています。
バトルでやられても装備を調えてリトライできるようになり、リトライ開始地点もエンカウント時かセーブした場所かを選べるようになりました。
これが非常に便利。
特に、難易度の高いサブクエストで、敵とのエンカウントからすぐに再戦できるというのは本当にありがたいです。
これだけで遊びやすさが段違いに上がりました。
大幅に進化したバトルシステム
なにより、大幅に進化したのはバトルシステム。
これは格段の進歩を遂げています。
その中でも特に大きな進化を遂げた3つを紹介していきましょう。
D.M.W(デジタルマインドウェーブ)
「D.M.W」は『クライシスコアFF7』独自のシステムで、画面左上にあるスロットリールが自動回転し、揃った絵柄や数字によって様々な恩恵があられるシステム。
”MP消費0”や物理攻撃無効”、果ては”無敵”(※すべて一定時間)まであり、戦局を非常に有利に進めることが出来るようになります。
絵柄が揃うとリミット技が発動し、セフィロスの「八刀一閃」やエアリスの「癒しの波動」などが使えます。
もちろん、召喚獣も発動可能で、バハムートのメガフレアといったド派手な攻撃もあります。
この「D.M.W」ですが、原作版は揃った段階ですべて強制発動していたんですよ。
そのため、連続攻撃中であってもその行動を中断して発動していたため、いわゆる最大火力を狙うということはできなかったんですよね。
しかし、リマスター版では、リミット技と召喚が任意発動に変更したため、技をストックして最大火力を狙うということが可能になりました。
これにより、より戦略的な立ち回りが可能となっています。
スキルパワーゲージ
また、中ボスクラスの敵には「スキルパワーゲージ」というものが設けられました。
「スキルパワーゲージ」は、敵のHPをある程度減らすと発動し、強力な攻撃を発動する前触れとして敵が詠唱状態に入ります。
この詠唱状態中に敵を攻撃することでスキルパワーゲージを減らし、敵の強力な攻撃力を下げることが出来るという非常にユニークなシステム。
スキルパワーゲージをすべて削り切ることが出来れば発動自体を阻止することが出来るので、戦局をさらに有利に進めることが出来ます。
敵の攻撃に防御で備えるだけでなく、威力を落とすチャンスでもあるので、よりスリリングなバトルが楽しめるようになりました。
「構え」と「強撃」
ザックスはある程度物語を進めるとバスターソードを装備できるようになります。
原作版ではバスターソードに変わることでの変化は特になかったのですが、リマスター版では「構え」と「強撃」というアクションが追加されました。
AP(アタックポイント)を消費することで「構え」を発動。
「構え」中は敵の攻撃の8割をガード出来、その状態から「強撃」を発動すると威力の高い攻撃を与えることが可能となります。
ずっしりと構えるので動きは非常に遅くなりますが、その分与えるダメージがかなり伸びます。
また、「構え」から「急所突き」といったアビリティ技を繰り出すと、さらにダメージ量が伸びるのでボス戦ではほぼ必須の技となってきます。
『クライシスコアFF7』ですが、後半になればなるほど”硬い”敵が多く、バトル時間が長くなりがちなので非常に重宝しますよ。
また、バスターソードには「熟練度」も設定されており、熟練度が上がると敵の有利状態を無視して攻撃出来る「バリア貫通」のようなスキルも得ることが出来るようになります。
良くも悪くも”リマスター版”
遊びやすさの向上やバトルシステムの大幅な進化という恩恵を受けた今作。
その他にも、キャラクターのフルボイス化(これは嬉しかった)や派手さが増したバトルエフェクトなど細かい修正が加えられ良いことずくしです。
ただ、あくまでリマスター版であるので、映像は綺麗になったものの、キャラクターのグラフィックが追い付いていない部分もあります。
なので、『ファイナルファンタジー7リメイク』の様なフルリメイク版を期待すると「あれ?」と思うかもしれません。
個人的にはそういった部分も含めて許容できるので「よくぞここまでリマスター化してくれた」と手放しに喜んでいるというのが現状です。
受け継がれる”夢”と”誇り”
『ファイナルファンタジー7』の前日譚と位置付けされる今作『クライシスコアFF7』。
その内容は悲劇そのものです。
登場するメインキャラクターの結末はどれも悲しいものばかり。
残酷な事実を目の前に、時に絶望し、時に失意のどん底を迎えることになる。
それでも前を向き、己の”夢”と”誇り”を受け継いでいく人たちの熱い”絆”こそ『クライシスコアFF7』が屈指の名作と言われる所以でもあります。
先に『ファイナルファンタジー7』をプレイしていないと理解が深まらない部分はありますが、それも無視してでもこの作品は多くの人にプレイしてほしいと思うほど『クライシスコアファイナルファンタジー7』は良いです。
是非、プレイしてみてください。
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