今回は『Ori and the Will of the Wisps(以下、ori2)』のレビューとなります。
2020年にXBOXでリリースされ、その後Switch版も発売。
Switch版でプレイしましたので、Switch版として紹介していきます。
探索+バトルメインのメトロイドヴァニアと思っていましたが、私が考えていたものと違い良い意味で裏切られました。
幻想的な世界観と音楽
『ori2』ですが、主人公が妖精というこもあり『ホロウナイト』の様に「影を落とす様な世界観」とは真逆で、「幻想的な世界観」に覆われた美しいエリアが広がっています。
巨大な樹木や美しい湖もあれば、闇を彷徨う洞窟や乾いた砂漠などエリアも多彩で、繊細に作り込まれた世界が待っています。
これだけでも冒険心をくすぐられますが、注目したいのは音楽(BGM)。
音楽がめちゃめちゃ良いです!
『ori2』の世界観とピッタリ合っているんですよね。
調べたところ、『ori2』ではフィルハーモニア管弦楽団と共にレコーディングしており、生の合唱もレコーディングしたようです。
幻想的かつ荘厳な曲にプレイしたひと全員が感動すると思いますよ。
謎解きメインの2Dアクション
『ori2』は『ホロウナイト』や『悪魔城ドラキュラX月下の夜想曲』の様なメトロイドヴァニア系のゲームと一線を画す部分あります。
『ホロウナイト』や『悪魔城ドラキュラX月下の夜想曲』は”探索+バトルアクション”で、バトルメインの探索になります。
一方、『ori2』は”探索+謎解きアクション”という印象がかなり強いです。
確かに多くの敵が存在し、バトル自体も歯ごたえがあります。
しかし、敵を倒すことで主人公のレベルを上げることはできません。
HPやMPは、エリア内に隠された「HP(MP)のかけら」を入手することで最大値を伸ばす仕様になっているからです。
こういった重要なアイテム類は「そこに行き着くまでの方法に気付く、仕掛けを解く」事で入手できる場合がほとんどです。
なので、敵と戦うよりも、くまなく探索することの方が重要なんですよね。
「気付きのゲーム」と言っても過言ではないと思います。
「行けなさそうで行ける」
通常の2D探索アクションの場合は”先に進むためにボスを倒す”のが主流になります。
一方『ori2』は”先に進むための仕掛けを探す”のが主流となっています。
もちろんボス戦もありますが、ボス戦自体はあまり多くないので重きを置いているところが違うようです。
また、この探索を困難にする要素の1つに”一見、行けないようなところが実は正規ルートになっている”パターンがあります。
下図のように、「画面上はこれ以上進めないだろう……」と思った先に道があるパターンが多い気がします。
そのためか、私はゲーム中盤で迷いに迷ってしまいましたw
また、仕掛け自体が風景と同化しているように錯覚することもあるので気付けずに途方に暮れる場面も何回かありました。
なので、「どうしても先に進めない!」と思ったら攻略サイトを見るのもアリだと思います。
ボス戦が特殊
あと、ボス戦がかなり特殊だと感じました。
ボス戦と言えば、ボスのHPを削り切るまで戦いが続きますよね?
『ori2』は違うんですよ。
もちろん、戦います。
けど、ある程度HPを削ると、ボスがエリアを縦横無尽に走り回るので「ひたすら逃げる」というパートが挟み込まれるパターンがあるんです。
この間にボスに触れると一撃死します。
戦いの緊張感とアスレチックなスリルを同時に体験出来るという、かなり特殊なボス戦が多いです。
とは言え、やられたとしても各パート毎に復帰出来るため、ボス戦は意外と難易度は高くないイメージですよ(ラスボスは別)。
ある意味、ドラマチックな展開を有するボス戦になっています。
最初は慣れが必要
他の2D探索アクションと比べても色々と違いがある『ori2』。
『ori2』をプレイしていてすぐに感じたのは「ジャンプへの慣れが必要」という事です。
『ori2』のジャンプはかなり独特で、慣性があるんですよね。
ジャンプ中も主人公を動かす事が出来ますが、動かした方向にグッと流されるんです。
なので、最初は「着地したい場所にうまく着地出来ない」という場面に結構遭遇します。
また、主人公が小さいので敵との接近戦・混戦になると主人公を見失いがちです。
攻撃エフェクトに隠れてしまうので、「どこにいるか分からない!」と思ったらとりあえず遠くへ動く行動をして主人公を見つけるのが良いと思います。
また、そもそも『ori2』はXBOX版としてリリースされているため、Switchへの最適化はされているものの、たまにフリーズすることがあります(少し待てば動き出す)。
処理が追い付かないためだと思うのですが、進行不能になるという事は無いのでそこは安心してほしいです。
総評
他の2D探索アクションと違い、独特な2D探索アクションの『ori2』。
謎解きという要素においては難易度はかなり高めではありますが、その分達成感もかなり高い作品です。
また、2D探索アクションでは珍しくストーリーも感動的なので、是非エンディングまでプレイしてほしいゲームです。
以上、『Ori and the Will of the Wisps』のレビューでした。
※TOP画像は『Ori and the Will of the Wisps』公式HPをキャプチャーしたものです。
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